道東道が2024年度に全線開通へ。札幌~釧路が高速道路で直結

北海道縦貫道なども部分開通

道東自動車道が2024年度に全線開通する見込みとなりました。建設中の阿寒IC~釧路西IC間が完成し、札幌市と釧路市中心部が高速道路でつながります。

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釧路別保までつながる

道東自動車道は、北海道千歳市と釧路市を結ぶ高速道路です。現在、千歳恵庭JCT~阿寒IC間が開通していて、さらに釧路西ICまで17kmを延伸する工事が進められています。国土交通省は、高速道路の新たな開通見通しとして、阿寒IC~釧路西ICの開業を2024年度と発表しました。

釧路西ICは釧路外環状道路に連絡していますので、そのまま釧路中央ICを経て釧路別保ICまでが高速でつながります。

開通済みの阿寒ICも釧路市内にありますが、さらに釧路市中心部近くまで高速道路が延びるわけです。これにより、札幌市内から釧路市中心部まで、高速道路だけで移動できるようになります。

また、釧路空港ICができるので、釧路空港と市内のアクセスが便利になります。

道東道延伸
画像:釧路市

札幌~釧路4時間23分

北海道開発局の資料によると、全線開業により、札幌市~釧路市の所要時間は夏季4時間23分、冬季5時間6分となります。全線未整備の時代は、夏季7時間40分、冬季10時間18分かかっていたそうなので、一般道の約半分の所要時間になるといえます。

札幌~釧路間は、JR特急「おおぞら」で約4時間なので、夏季に関しては、鉄道もバス・クルマも移動時間に大差がないという状況です。

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北海道縦貫自動車道など部分開通

このほかに示された、北海道内の高速道路の新たな開通見通しも紹介しましょう。

北海道縦貫自動車道では、音威子府IC~中川IC間19kmが2025年度に開通します。音威子府バイパスと呼ばれる区間で、同バイパスとしては全線開通です。音威子府~中川間の国道40号は、天塩川の蛇行に沿ったカーブの多い区間なので、ここをショートカットすることで、特に冬季の安全性が高まりそうです。

後志自動車道では、仁木IC~余市IC間3.3kmが2024年度に開通します。倶知安余市道路と呼ばれる区間の一部で、開通により仁木町と札幌市が高速道路でつながります。ただ、開通区間の距離はわずかなので、札幌~倶知安間の道路事情を大きく変えるほどではないでしょう。

日高自動車道では、日高厚賀IC~新冠IC間9.1kmが2025年度に開通します。厚賀静内道路と呼ばれている区間16.2kmのうち、半分強が開通することになります。札幌市から新冠町までが高速道路でつながり、札幌と日高地方の往来が便利になりそうです。(鎌倉淳)

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