米子自動車道を鳥取県境港市まで延伸する計画で、米子鬼太郎空港の近くにインターチェンジ(IC)を設けるルート案がまとまりました。国土交通省の有識者委員会は、弓浜半島の中央部を縦断するルート案を妥当と判断しました。延長は約20kmで、実現すれば、空港だけでなく、皆生温泉や境港へのアクセスも改善しそうです。
米子~境港間のルートを選定
国土交通省中国地方整備局は2026年11月2日、社会資本整備審議会道路分科会中国地方小委員会を開き、中国横断自動車道岡山米子線(米子~境港)の計画段階評価について審議しました。
岡山米子線は、岡山市から境港市までを結ぶ延長約128kmの高速道路です。岡山市から米子市までの約107kmは開通していますが、米子~境港間は未整備となっています。
現在、米子市と境港市を結ぶ主要道路は国道431号で、慢性的な交通混雑が発生しています。また、弓浜半島では津波や河川氾濫による浸水が想定されており、災害時の代替道路の確保も課題となっています。
新たな高速道路は、国道431号の混雑緩和や災害時の道路ネットワークの確保、境港への物流輸送の円滑化などを目的としています。

米子空港近くにICを計画
今回の委員会では、弓浜半島の東側、中央、西側を通る3つのルート案を比較し、中央ルートを対応方針案として選定しました。
中央ルートは、米子ジャンクション(JCT)から山陰道の一部区間を経由し、弓浜半島の中央部を北上して境港市に至ります。延長は約20kmで、うち約2kmは山陰道との重複区間です。設計速度は80km/hとしています。
国交省は、ICの配置案も示しました。下図の青い点線のマルで囲まれた部分です。

上図のように、ICは、王子製紙付近、皆生温泉付近、陸上自衛隊駐屯地付近、米子鬼太郎空港付近、境港の国際物流ターミナル付近に設けることが検討されています。
整備されれば、高速道路から米子鬼太郎空港や皆生温泉へのアクセスが改善します。米子市街地から空港や境港への所要時間も短縮され、飛行機や、隠岐諸島へのフェリー・高速船の利用が便利になりそうです。
事業費は3500億~4500億円
中央ルートの概算事業費は3500億~4500億円です。
比較対象となった東側ルートは、国道431号の道路空間を活用する約20kmの案で、事業費は4300億~5300億円。西側ルートは、中海側を通る約24kmの案で、事業費は3700億~4700億円と試算しました。
中央ルートは、都市拠点と物流施設の双方へのアクセス性に優れ、自然環境への影響も比較的小さいと評価されました。概算事業費も3案のなかで最も低く、総合的に優れていると判断されました。
国交省は今後、本省での手続きを経て対応方針を正式に決定します。今回示されたのは概略のルート帯とICの検討位置で、道路の詳細な位置やICの配置は未決定です。






















