名古屋鉄道は、広見線の新可児~御嵩間を2029年4月1日付で廃止します。沿線自治体が「みなし上下分離方式」による鉄道存続に向けた協議を終了したことを受けて決定したもので、2026年8月4日に国土交通大臣へ廃止届を提出します。1920年の開業以来、100年以上続いた路線が歴史に幕を下ろすことになります。
沿線自治体との協議が終了
名古屋鉄道は、広見線の新可児~御嵩間7.4kmについて、2029年4月1日付で廃止することを正式に決定しました。8月3日には岐阜県御嵩町、可児市、八百津町との間で、2028年度末までの運営に関する協定を締結しました。
同社は8月4日に鉄道事業法に基づく廃止届を国土交通省へ提出する予定です。

「みなし上下分離方式」での存続断念
廃止の直接的な理由は、沿線自治体が「みなし上下分離方式」による鉄道存続の協議を終了すると公表したことです。
名鉄は2023年、現行方式での運行継続は困難だとして、自治体側に持続可能な公共交通のあり方を協議するよう提案。自治体側は、みなし上下分離方式へ移行することを目標に協議を進めてきました。
しかし、協議の結果、自治体側は鉄道存続を断念。名鉄も「民間事業者の自助努力だけで路線を維持することは極めて困難」と判断し、廃止を決めました。
利用減少と設備更新が重荷に
広見線新可児~御嵩間は1920年に開業し、長年にわたり地域の交通を支えてきました。
一方で、道路整備による自動車利用の拡大や人口減少、少子化の影響で利用者は長期的に減少。2010年以降は沿線自治体の支援を受けながら利用促進策を実施してきたものの、減少傾向には歯止めがかかりませんでした。
さらにコロナ禍以降は輸送需要の回復も見込みにくく、設備の老朽化に伴う大規模更新投資も必要となることから、路線維持は困難という結論に至りました。
2029年4月1日に廃止
廃止されるのは、新可児~御嵩間7.4kmです。途中駅は明智、顔戸、御嵩口の3駅です。
2025年度の年間輸送人員は78万4785人、輸送密度は1,687人でした。駅別の1日平均乗降人員は、明智駅741人、顔戸駅176人、御嵩口駅247人、御嵩駅1,099人となっています。
廃止予定日は2029年4月1日で、2029年3月31日の運行をもって約109年の歴史に幕を閉じます。




















