JR特急利用者数ランキング2014年新春版。「あずさ・かいじ」がトップ、「かもめ・みどり」が追う。「はるか」は苦戦。

「在来線利用者数ランキング2014年新春版」をまとめました。昨日の「新幹線利用者数ランキング2014年新春版」の続編です。これは、JR各社が発表した2013年~2014年年末年始の利用状況を順位付けしたものです。公表内容は各社・各支社ごとに異なりますが、その数字を集めてみると、特急列車や在来線区間ごとのピーク時の利用者数がわかります。

2014年版、利用者数ランキング新春版、JR在来線特急編です。

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2013年~2014年・年末年始JR在来線特急利用者数ランキング

1位 あずさ・かいじ(八王子~大月※)26万1000人
2位 かもめ・みどり(鳥栖~肥前山口)24万9000人
3位 サンダーバード(京都~敦賀)23万6000人
4位 ひたち(我孫子~土浦)22万1600人
5位 ソニック(小倉~行橋)17万6000人
6位 成田エクスプレスなど(東京~千葉※)14万5000人
7位 マリンライナー*(瀬戸大橋線)14万400人
8位 はくたか、北越(糸魚川~直江津)14万人
9位 スーパーカムイなど(札幌~岩見沢)12万8800人
10位 はくたか(越後湯沢~六日町※)12万6000人

11位 しらさぎ(米原~敦賀)11万2000人
12位 踊り子(横浜~熱海※)9万3000人
13位 スーパーひたち(水戸~高萩)8万7700人
14位 スーパー北斗など(東室蘭~苫小牧)8万3100人
15位 しおかぜ(瀬戸大橋線)7万9800人
16位 しおかぜ、いしづち(多度津~伊予三島)7万8300人
17位 しなの(名古屋~多治見)7万6000人
18位 くろしお(和歌山~簑島)7万3000人
19位 きのさき、まいづる(二条~亀岡)6万8000人
20位 スーパー白鳥など(中小国~木古内)6万7300人

21位 やくも(岡山~新見)6万6000人
22位 わかしお・さざなみ(東京~蘇我※)6万2000人
23位 はるか(日根野~関西空港)5万8000人
24位 ひだ(美濃太田~下呂)5万6000人
25位 スーパーおおぞら、とかち(南千歳~トマム)5万4000人
26位 こうのとり(大阪~三田)5万3000人
27位 いなほ(新潟~村上※)4万8000人
28位 スーパーひたち(高萩~いわき)4万6800人
29位 南風(瀬戸大橋線)4万3500人
30位 南風、しまんと(多度津~阿波池田)4万1100人

31位 しらさぎ(名古屋~大垣)3万7000人
32位 しおかぜ、いしづち(松山~宇和島)3万3300人
33位 スーパーはくと(姫路~上郡)2万9000人
34位 スーパーはくと(智頭~鳥取)2万6521人
35位 うずしお(高松~徳島)1万9200人
36位 津軽(弘前~青森)1万8000人
37位 はまかぜ(姫路~寺前)1万5900人
38位 南紀(松阪~紀伊長島)1万5000人
39位 いなほ (酒田~秋田)1万3000人
40位 ふじがわ(富士~富士宮)1万1000人

41位 しまんと、あしずり(高知~窪川)1万500人
42位 あさぎり(御殿場~山北)9000人
43位 スーパーいなば(智頭~鳥取)8314人
44位 スーパーいなば(上郡~岡山)8000人
45位 サンライズ出雲・瀬戸(静岡~浜松)6000人
46位 スーパーおき、まつかぜ(出雲市~浜田)5708人
47位 うずしお(瀬戸大橋線)2300人
48位 サンライズ出雲(岡山~新見)2000人
49位 サンライズ瀬戸(岡山~児島)2000人
50位 伊那路(豊川~本長篠)2000人

51位 はまかぜ(岩美~鳥取)72人

※は路線名のみの公表で、区間が明記されていなかったので、当サイトが区間を推定しました。
*マリンライナーは快速列車

上記の数字は、公表された区間旅客数をランキングしたものです。発表内容にはJR各社や支社によりバラツキが大きいので、「たまたま公表されていた区間」のランキングにすぎません。したがって、上記のランキングが万能でないことを、まずはご理解ください。また、データ収集漏れがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

スーパーあずさE351系

九州特急の輸送力

さて、年末年始ですから、各路線とも輸送力を最大にして運行しますから、この数字が各特急の「本当の輸送力」といえます。路線別に見ていくと、興味深いことがわかるでしょう。

当然のことですが、上位に入ったのは首都圏、関西圏を起点にする幹線特急。「あずさ・かいじ」「サンダーバード」「ひたち」の上位入りに驚きはありません。筆者の目を引いたのは、九州特急の輸送力です。「かもめ・みどり」「ソニック」は首都圏・関西圏の特急にひけをとらない利用者数でした。

この「5強」のほかに利用者数が10万人を越えた特急は、「成田エクスプレス」「はくたか」「スーパーカムイ」「しらさぎ」のみの様子。快速ではありますが「マリンライナー」を含めても全10列車です。「スーパー北斗」は減便の影響があるようなので、それを含めたとして11列車です。これらの上位の特急列車は、「安泰」といえるでしょう。

JR西日本の特急は苦戦

意外と少ないな、と感じたのが、「やくも」「はるか」「スーパーはくと」あたりでしょうか。とくに「はるか」は「成田エクスプレス」の4割の利用者数で、運転本数を勘案すると厳しい様子がうかがえます。こららはいずれもJR西日本の特急列車ですが、JR西日本の特急は全体に苦戦が目立ちます。

ただ、これはJR西日本が詳細にデータを公表したから、という側面もありそう。「はまかぜ」(岩美~鳥取)の72人とか、1日10人くらいしか乗っていないのか、とちょっと驚きますが、これは早朝と深夜のみの1日1往復の区間だからです。他社は意識的か無意識的か、利用者の少ない区間の発表は控えめでした。

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