京阪電鉄が2017年2月ダイヤ改正で京都観光シフト強める。「洛楽」は3000系に変更し平日も運転

京阪電気鉄道が2017年2月25日に実施するダイヤ改正の概要を発表しました。快速特急「洛楽」の運転日を平日に拡大するのが目玉です。同時に、「洛楽」の車両が3000系に変更されます。

一方、平日夕ラッシュ時に運行されている中之島線の快速急行は淀屋橋発着に変更となります。

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京阪間ノンストップ快速特急

快速特急「洛楽」は、2016年3月ダイヤ改正で、京阪線で土休日に定期運転を開始しました。京阪の特急用車両8000系を使用し、大阪市内の京橋駅から京都市内の七条駅まで、「京阪間」をノンストップで走行する列車です。

2017年2月ダイヤ改正では、「洛楽」の運転日を平日に拡大します。平日の運転時刻表は以下の通りです。

「洛楽」平日運転時刻表(主要駅)

淀屋橋09:10→京橋09:17→七条09:52→祇園四条09:55→出町柳10:00
淀屋橋09:40→京橋09:47→七条10:22→祇園四条10:25→出町柳10:30

出町柳17:54→祇園四条17:59→七条18:02→京橋18:38→淀屋橋18:45
出町柳18:24→祇園四条18:29→七条18:32→京橋19:08→淀屋橋19:15

停車駅:淀屋橋、北浜、天満橋、京橋、七条、祇園四条、三条、出町柳

京阪3000系
写真:京阪電鉄ホームページ

8000系特急は7両編成に

運行時間帯からみて、大阪から京都への観光需要に対応したダイヤといえます。また、「洛楽」の運行時間帯に、急行または快速急行が運行されます。「洛楽」通過駅の救済のためとみられます。

「洛楽」は、これまで8000系で運転されてきましたが、ダイヤ改正日より平日と土曜・休日の全ての列車が3000系での運転になります。また、8000系は座席指定車両「プレミアムカー」導入に向け、改造のため1両を減らして運用します。そのため、現在8両で運行されている8000系特急は、すべて7両編成になります。

「洛楽」の平日運転は、将来の沿線人口減を見据え、京都観光の鉄道利用者を拡大するための施策とみられます。同時に、「プレミアムカー」導入に向けて、新しい運行体系を作るための準備という側面もありそうです。

萱島~枚方市間は普通純増か

ダイヤ改正では、ほかに、平日・土休日もに、中之島~萱島間の普通列車の一部の運転区間を中之島~枚方市間に拡大します。

現在、中之島発着の普通列車は、中之島~萱島間と、中之島~枚方市間の列車が各毎時3本運転されていますが、前者を毎時2本とし、後者を毎時4本にします。萱島~枚方市間では毎時1本の普通列車純増になるようです。

枚方市まで運転区間を延長する普通列車は、枚方市で特急に接続します。そのため、西三荘~枚方公園間の各駅から京都方面への利用がしやすくなります。これも、大阪東部から京都への利便性を向上させる施策で、「京都観光」シフトを強めるダイヤ改正といえそうです。

中之島線「優等縮小」の流れは変わらず

中之島線では、平日夕方ラッシュ時に約20分間隔で運行されている樟葉行き快速急行がなくなります。かわりに準急が入り、18時台は約10分間隔で中之島発の準急が運転されます。中之島発準急は、京橋駅で特急と接続するダイヤです。中之島線を外れた快速急行は、淀屋橋発着となります。

これまで、中之島線では優等列車の運転が徐々に縮小してきましたが、今回のダイヤ改正でもその流れは変わらないようです。(鎌倉淳)

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