上野動物園のパンダ舎が、移転します。現在の東園から西園になり場所をかえ、面積は約3倍と大きく拡大。これまでは京成電鉄の地下路線のほぼ真上に位置していましたが、新施設は列車の地下走行音の聞こえない場所になります。
モノレール西園駅隣に移転
子パンダ「シャンシャン」の誕生に沸く上野動物園のパンダ舎は、現在、動物園のメインゲートである表門(東園)のすぐ近くにあります。しかし、施設が手狭などの問題点があり、現パンダ舎の老朽化も進んできたことから、新施設に移転することが決まりました。
新しいパンダ舎は、上野動物園の西園に作られます。モノレール西園駅の東側で、かつて子ども動物園があったところです。
子ども動物園はすでに弁天門近くに移転し、2017年7月にリニューアルオープンしています。その跡地に、新しいパンダ舎が作られる計画で、現在、旧子ども動物園の施設撤去が進められています。
新パンダ舎の工事は2017年度内にも発注される見通しで、2019年度までの3カ年継続事業となっています。完成は2020年2月で、総工費は約22億円です。
「パンダふるさとゾーン」
新パンダ舎は「パンダのふるさとゾーン」と名付けられ、パンダ舎のほかに、レッサーパンダ舎と鳥舎も作られます。パンダ舎の屋内面積は約1000平方メートルと、現在の約3倍に拡充。とくにバックヤードの飼育施設が充実されるそうです。
新パンダ舎の詳細は未発表ですが、『サンデー毎日』2017年10月8日号によりますと、「パンダの故郷、中国四川省の山奥の雰囲気を出す。小山を造って、パンダが斜面を上り下りできるようにする」とのことで、パンダが動き回れそうな展示方法が期待できそうです。
ちなみに、下の写真は北京動物園のパンダ放飼場。木道を作って、パンダが斜面を上り下りできるようにしています。
池之端門が最寄りゲートに
これまでのパンダ舎は、東園表門横という、上野動物園の「一等地」にありました。新しいパンダ舎は、西園のやや奥まった位置になります。最も近いゲートは池之端門で、最寄駅はメトロ千代田線根津駅に。また、京成上野駅に近い弁天門も便利です。
パンダだけが目当ての人は、千代田線や京成線のほうがアクセスしやすくなるわけで、上野動物園の訪問者の動線にも変化が起きそう。すでに弁天門は、子ども動物園のリニューアルに合わせて改装されています。
京成電鉄が悪影響?
現パンダ舎の屋外放飼場の真下には、京成電鉄の地下路線があります。前出『サンデー毎日』によると、「パンダ舎の下を京成電鉄がゴトゴトと音を立てて走るため、『出産と子育てに悪影響』との見方」もあったそうです。
「パンダのふるさとゾーン」はモノレールには近いものの、地下鉄からは離れており、上野動物園のなかでは比較的静かな場所。移転により、パンダは京成電鉄の走行音から解放され、静かな繁殖環境のなかで暮らせるようになります。となると、さらなる子パンダ誕生に期待をもちやすくなるかもしれません。
東園無料休憩所も建替中
上野動物園では、このほか、東園無料休憩所(東園食堂)の移転・建て替えも行われておいます。サル山の南側にあった休憩所を、モノレール東園駅付近に移転します。旧施設は2016年3月に閉鎖されています。
新設する休憩所は2階建て688平方メートル。オープン時期は未発表ですが、工期は2018年度までとされているので、そう遠くない時期に開業するとみられます。(鎌倉淳)