時刻表復刻版『1988年3月号』が貴重すぎる。青函トンネルと瀬戸大橋開業を収載

青函航路、宇高航路も

JTBパブリッシングが、時刻表復刻版『1988年3月号』を発売しました。青函トンネルと瀬戸大橋が開業し、北海道、本州、四国、九州の鉄道路線がつながったときのものです。

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歴史的なダイヤ改正

JTBパブリッシングは、2020年7月29日に『時刻表 完全復刻版 1988年3月号』を発売しました。『JTB時刻表』の前身である『交通公社の時刻表』の1988年3月号の内容を、広告を除き当時のまま掲載したものです。

青函トンネルの開業が1988年3月13日。瀬戸大橋開業が1988年4月10日。この二つのプロジェクトの完成で、北海道から九州・四国までがレールでひとつにつながりました。「一本列島」と謳われた歴史的なダイヤ改正を収め、当時の鉄道、バス、航空の時刻表がそのまま掲載されています。

時刻表復刻版1988
画像:JTBパブリッシング
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ED79の表紙

表紙にはカバーを付け、資料としても保存しやすい仕様となっています。カバーをとった表紙には当時そのままのデザインを再現。開業直後の青函トンネルから出てくる赤い電気機関車ED79と青い50系客車のインパクトのある表紙が蘇っています。

時刻表復刻版1988
画像:JTBパブリッシング

また、本書の中で、絶対に注目するべき誌面のポイントを、当時編集に携わっていた元『JTB時刻表』編集長で、現在は鉄道ライター等としても活躍する木村嘉男氏が解説しています。

JTB時刻表の最近の復刻版としては、東海道新幹線開業前後の第1弾(1964年10月号)、第2弾(1964年9月号)に続くもので、第3弾という位置づけです。

青函航路と宇高航路も

50代以上の方ならば、『1988年3月号』がもう復刻版の対象になるのか、という感慨を覚えてしまうかもしれません。32年前ですから、復刻版でない時刻表を手元に持っている方もいるでしょう。実際、筆者もこの一冊を抱えて青函トンネル開業に駆けつけましたし、いまも手元に残しています。

付録のページも充実していて、「瀬戸大橋博覧会」「シュプール号快走中」「カートレインで異色の旅を」などと、時代を感じさせる内容が詰まっています。青函トンネルと瀬戸大橋の最初のダイヤが掲載されている一方で、青函航路と宇高航路の最後のダイヤも載っていて、その意味でも貴重な一冊です。(鎌倉淳)

<書誌概要>
【書 名】『時刻表 完全復刻版 1988年3月号』
【定 価】1800円(税抜) 
【発売日】2020年7月29日(水)
【仕 様】B5判
【発 行】JTBパブリッシング 
【販 売】全国の書店

時刻表復刻版1988年3月号』(Amazon)

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