「西なびグリーンパス」が発売決定。「どこでもきっぷ」はどうなる?

3ヶ月待ちました

JR西日本全線が乗り放題で、グリーン車にも乗車できる「西なびグリーンパス」が発売されます。4月に発売予定で延期になっていたものが、夏に改めて設定されました。

広告

3日間用と5日間用

JR西日本は、同社全線が乗り放題となり、グリーン車に最大8回乗車できる「西なびグリーンパス」を発売します。3日間用または5日間用があり、いずれも1名から利用可能。50歳以上なら誰でも購入できます。「おとなび」会員限定ではありません。

1人利用も可能で、その点でも自由度の高いきっぷです。

西なびグリーンパス
画像:JR西日本プレスリリース

「西なびグリーンパス」の概要

「西なびグリーンパス」の概要は以下の通りです。

■発売期間
3日間用:2021年7月21日(水)~10月22日(金)
5日間用:2021年7月21日(水)~10月20日(水)
※購入は出発日1か月前から7日前まで。

■利用期間
2021年8月1日(日)~2021年10月31日(日)
※3日間用は10月29日(金)出発分まで、5日間用は10月27日(水)出発分まで発売。

■価格
◎1人利用時
・3日間用:30,000円
・5日間用:35,000円

◎2人以上利用時
・3日間用:25,000円
・5日間用:30,000円

■利用条件
50歳以上(利用開始時における満年齢が基準)限定発売。購入時には、50歳以上であることを証明できる公的証明書(運転免許証等)を提示する必要があります。利用者が複数の場合は、利用者全員分の公的証明書が必要です。

グリーン車指定席または普通車指定席が8回まで利用できます。座席の予約は、JR西日本・JR九州(福岡県・佐賀県内)管内の主な旅行会社とJR西日本の主な駅のみどりの窓口で取り扱います。1人から利用可能です。

■発売箇所
JR西日本・JR九州(福岡県・佐賀県内)管内の主な旅行会社でのみ発売。駅のみどりの窓口や「e5489」では発売しません。

■フリーエリア
「西なびグリーンパス」は、JR西日本全線と智頭急行線、JR西日本宮島フェリーが乗り放題です。

西なびグリーンパス
画像:JR西日本プレスリリース

IRいしかわ鉄道線の金沢~津幡間、あいの風とやま鉄道線の富山~高岡間は、JR西日本線へ通過利用する場合に限り利用できます。当該区間以外の区間を乗車した場合(当該区間内の両端の2駅を除く駅で下車した場合、当該区間を越えてIRいしかわ鉄道線またはあいの風とやま鉄道線に乗車した場合など)は、別に全乗車区間の運賃・料金が必要となります。

サンライズ出雲・瀬戸はノビノビ座席を含めて利用できません。「WEST EXPRESS銀河」は全設備を利用できません。

広告

座席指定の注意点

非常にお得なきっぷですが、座席指定に関してはルールがやや複雑です。

旅行会社で購入した際に、「指定席交付記録券」を渡されます。これを使って、JR西日本管内と福岡県・佐賀県内の主な旅行会社およびJR西日本の主な駅のみどりの窓口で座席指定できます。みどりの券売機プラスでは指定席交付はできません。

座席指定の変更については、使用開始前(最初の指定列車の出発時刻前)であれば、回数に制限なく、きっぷを購入した旅行会社店舗で変更できます。しかし、きっぷの使用開始後は、指定列車の変更はできません。

事前に予約を万全にして旅行したいところですが、そうすると旅の途中で指定席券の変更ができなくなるわけです。きっぷ受け取り後または使用開始後でも、未指定分に関しては追加予約が可能なので、出発後に予定変更を想定している場合は、予約回数を残しておく方がよさそうです。

一人旅か夫婦向け

「西なびグリーンパス」は、50歳以上限定で、1人用と複数人用で価格が違うという、特殊なフリーきっぷです。しかも、JR西日本管内と北部九州エリアの旅行会社でのみ発売で、駅での発売はありません。購入時には全員の公的証明書が必要ということもあり、一人旅または夫婦での旅行を主たるターゲットにしているようです。

7日前発売で、発売地域限定、ネット販売なしという制約を考えると、エリア外の人が利用するハードルは高いです。その点で、沿線利用者へ向けたバーゲンきっぷともいえます。

価格的には、1人用で3日間30,000円、5日間35,000円ですので、5日間が圧倒的にお得です。とはいえ、5日間、JR西日本エリアのグリーン車ばかりを乗り回る50歳以上も少ないでしょうから、5日間用は温泉に滞在するといったまったりした利用方法を想定しているのでしょう。

新大阪~広島間の「のぞみ」グリーン車の価格が14,290円ですので、同区間を往復すればおおむね元が取れる価格設定です。関西エリアから「のぞみ」往復グリーン車で広島に至り、宮島や岩国あたりまでを2泊3日で回れば、しっかり元が取れそうです。

広告

「どこでもきっぷ」は?

「西なびグリーンパス」は、当初4月に発売が発表され、6月までの利用期限でした。しかし、大阪を中心に新型コロナウイルス感染症が爆発的に拡大したことを受けて、発表のわずか3日後に発売延期が決定されました。

そのきっぷが、3ヶ月の時を経てようやく発売されるわけで、旅行好きには嬉しいところです。

ただ、気になるのは、4月に同時発表された「JR西日本 どこでもきっぷ」です。3日間22,000円でJR西日本の普通車乗り放題というきっぷで、やはり発売延期されました。今回、「西なびグリーンパス」の発売が決まった一方で、「どこでもきっぷ」の発売については音沙汰がありません。

「どこでもきっぷ」が発売されない理由を推測してみると、新型コロナウイルス感染症が拡大の兆しを見せているなか、ワクチン接種がある程度進んでいるシニア向けのバーゲンは解禁できるものの、一般向けのバーゲンはまだ先、と判断したのかもしれません。

発表されたお盆の列車予約率の低さを考えれば、JRが「特急列車の空席利用」としてフリーきっぷを検討する余地は十分あります。したがって、「どこでもきっぷ」がお蔵入りしたわけではないでしょう。

なんであれ、滅多にない割引きっぷです。対象年齢の方は「西なびグリーンパス」を優雅に楽しむ一方で、「どこでもきっぷ」の発売も正座して待ちたいところです。(鎌倉淳)

広告
関連記事
前の記事山手線、10月23、24日運休の詳細。渋谷駅改札口も9月に移設
次の記事LCCジップエア、シンガポール線の時刻表と値段。9月7日就航へ