東京メトロ南北線の白金高輪~品川間の延伸計画について、東京都が都市計画の詳細を公表しました。高輪台駅付近を経由する2.8kmです。
2.5kmの新線を建設
東京都は、東京都市計画都市高速鉄道第7号線東京メトロ南北線の分岐線(品川~白金高輪間)計画の都市計画素案を公表しました。
公表された位置図によりますと、延伸線は白金高輪駅にある留置線を延ばす形で建設します。目黒通りから白金台駅付近で東に向きを変え、都営浅草線高輪台駅をかすめた後、第一京浜(国道15号)に入り込む形で南方向に転じます。
白金台駅や高輪台駅をかすめる部分では、既存駅と深さが倍くらい違います。そのため、これら既存駅に接続する南北線の途中駅は設けません。
品川駅は1面2線
品川駅は南北方向にホームを設置し、JR線や京急線と平行する形となります。ホームは島式1面2線です。
白金高輪駅付近と、品川駅付近は開削工法です。それ以外の部分は複線シールドで建設します。
計画区間は約2.8km。都市計画変更区間は2.5km。その差0.3kmは、白金高輪駅の既存の留置線部分に相当します。0.3kmは留置線を活用し、実際に建設するのが2.5kmということです。
半径163mの急カーブ
白金高輪駅から白金台駅付近は目黒通り直下を通ります。
白金台駅付近から第一京浜(国道15号線)は、環状4号という道路を整備中で、南北線はその地下空間を通ります。
目黒通りから環状4号に入る白金台駅付近では、マンションや瑞聖寺、NTT白金ビルの地下を通るようです。半径163mという急カーブです。
再開発事業と同時に
環状4号から第一京浜に入る品川付近では、グランドプリンスホテル高輪の北側から、レクサス高輪の地下を経由して国道15号線に出るようです。この付近では、市街地再開発事業が予定されていて、地下鉄建設にあわせて都市計画を立体的に定めます。
多くの区間で既存または新規の道路用地の下をたどるため、南北線のルートは大回りになります。そのぶん、民有地の地下を通る区間はわずかで、新たに取得しなければならない区分地上権は少ないようです。
開業予定は2030年代半ばです。環状4号の事業期間が2032年までですので、順調にいったとして、環状4号開通の数年後に地下鉄開業という形になるでしょう。(鎌倉淳)