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エアアジアが成田・ジャカルタ線を運休。中距離LCCは5カ月の短命に

中距離LCCは難しい?

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エアアジアグループのインドネシア・エアアジアXが、成田~ジャカルタ線を9月末で運休します。5月1日の就航からわずか5カ月での撤退。中距離LCCの難しさを見せつけました。

2つめの日本路線

インドネシア・エアアジアXは、マレーシアに本拠を置くエアアジアのグループに属する格安航空会社LCCです。日本路線としては、2017年5月に成田~デンパサール便を開設。2018年5月1日に、成田~ジャカルタ線を就航させました。

このうち、成田・ジャカルタ線について、2018年9月29日(成田発は同30日)を最後に運休すると発表しました。就航わずか5カ月の短命路線に終わることになります。エアアジアでは、運休理由を「運航効率改善のための路線網の再構築」としています。

A330-300_Air_Asia_X1
画像:エアバス

競合ひしめく

先行した成田・デンパサール線はガルーダ・インドシア航空と競合するだけですが、成田・ジャカルタ線は、JAL、ANAと競合します。さらに、羽田発着のジャカルタ線もあり、ANAとガルーダ・インドネシアが路線を持っています。

こうした競合がひしめくなかで、日系大手からエアアジアがどれだけ客を奪えるかが注目されましたが、好調とはいえなかった様子です。

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大手との価格差が小さく

その理由として大きいのは、大手との価格差が小さかったことが挙げられそうです。

たとえば、9月出発で検索してみると、日によっても違いますが、エアアジアでは片道3万円程度で、手荷物・機内食料金(バリューパック)を付ければ3.5~4万円くらいになります。

一方、JALやANA、ガルーダでは往復5~10万円程度。価格差は小さいか、場合によってはエアアジアが高いこともあります。セールの場合はエアアジアのほうが安いでしょうが、通常に予約するなら、利用者として、あえてLCCを選ぶ理由はあまりないように思えます。

日系中距離LCCは大丈夫?

成田・ジャカルタ線は片道約7時間50分の路線で、この距離では小型機は使えません。インドネシア・エアアジアXも、エアバスA330-300型機(2クラス377席:ビジネス12席、エコノミー365席)という大きな機材を使用しています。

LCCは、高搭乗率で機体をフル回転させるのがビジネスモデルですが、400席近い機材を埋めるのは容易ではなく、搭乗率が低迷すればLCCのコスト削減効果が出にくくなります。結果として、大手との価格差が小さくなってしまうようです。

ちなみに、JALの新LCCやピーチが進出しようとしている中距離LCCも、飛行6~8時間がメインターゲットになります。エアアジアのジャカルタ線の苦戦をみると、今後登場する日系新LCCの先行きも楽観できません。

とくに「羽田発」と競合する成田路線は、なかなかしんどそうです。(鎌倉淳)


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