「バスターミナル東京八重洲」に行ってみた。東京駅と地下で直結!

千葉方面が充実

東京駅前にオープンした「バスターミナル東京八重洲」に行ってみました。機能的で使いやすく、高速バスの旅が便利になりそうです。

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9月17日オープン

「バスターミナル東京八重洲」は、東京駅八重洲口の再開発ビル「東京ミッドタウン八重洲」の地下に設置されたバスターミナルです。ビルの工期にあわせて3期にわたって整備しており、2022年9月17日に第1期が開業しました。

地図を見ると、東京駅八重洲口の、本当の真ん前です。「東京駅前」の名に恥じないバスターミナルですが、施設の名称に「東京駅」は含まれていません。ちょっともったいない気もします。

バスターミナル東京八重洲
画像:バスターミナル東京八重洲パンフレットより
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案内表記は不十分

開業数日後の平日に訪れてみました。八重洲地下街と直結していて、東京駅八重洲地下中央口から地下道だけで到達できます。

バスターミナル東京八重洲

ただ、地下街の案内表記はまだ不十分で、あらかじめ場所をきっちり調べておかないと、迷ってしまいそうです。下の写真はバスターミナルの入口付近ですが、白い看板を見落とすと、方向がわかりません。

バスターミナル東京八重洲

地上から行く場合、東京ミッドタウン八重洲のビルは目立ちますが、「バスターミナル」の表記は遠くから見てもありません。

バスターミナル東京八重洲

正確には、上の写真のガラス戸には記されているのですが、遠くからでは見えません。重要なのは、入口横の看板を見落とさないことです。

バスターミナル東京八重洲

バスタ新宿は非常にわかりやすいですが、それに比べるとバスターミナル東京八重洲はわかりにくいです。いずれ改善されていくとは思いますが、いまのところ、案内表記は探せば見つかる程度しかないので、よく知らない旅行者は要注意です。

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チケット売り場は小さく

案内表記に課題はあるにせよ、地下道直結はやはり便利。ミッドタウン地下1階に入ると飲食店が並んでいて、その奥に案内カウンターがあり、チケットも販売しています。

バスターミナル東京八重洲

カウンターは3つで、開いていたのは一つだけ。東京駅前のバスターミナルのチケット売り場としては規模が小さい気もします。

背景として、ここに発着する高速バスの多くは千葉方面で予約不要。運賃は降車時に現金やICカードで払えますので、チケットを買う必要がありません。

また、夜行バスなど予約制の路線は、事前にチケットを購入のうえ乗車するのが主流です。そう考えると、いまやバスターミナルに大きなチケット売り場は不要なのでしょう。実際、この日もカウンターに並ぶ人は僅かでした。

自動券売機は1台だけ、申し訳程度に設置されています。クレジットカードは使えません。現金のみです。現金があるなら車内払いでいいじゃないか、という気もします。

乗車前にきっぷを買っておきたい、という現金客のためなのでしょうが、使っている人は見かけませんでした。

バスターミナル東京八重洲

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率直に狭い

エスカレーターで地下2階に降りると、バス乗り場です。ホームは1面で、両側に3バース(乗り場)が並んでいます。合計6バースです。

バスターミナル東京八重洲

バスターミナル東京八重洲

率直な印象は「狭い」。最新のバスターミナルなので、もう少し広々とした場所をイメージしていました。

とはいえ、それぞれの乗り場にはバス待ち客が2列で並ぶだけのスペースは確保されていて、実用的には問題ないのでしょう。ホームと乗り場がガラスで仕切られているのが、狭さを感じさせているだけかもしれません。

バスターミナル東京八重洲

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5~10分間隔で

平日の午前中に行ったのですが、バスは5~10分間隔で発着していきます。ほとんどが千葉方面です。

バスターミナル東京八重洲

アクアライン方面のバスが多いことは知っていましたが、こうしてデジタルサイネージで可視化されると、その運転本数に改めて驚かされます。JR内房線特急「さざなみ」の出番がなくなるわけです。

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3バースを使用

6つの乗り場のうち、主に使っているのは、11、12、14番線の3つです。この3バースからは、次々とバスが発車していきます。

バスターミナル東京八重洲

13番線はほとんど使用されておらず、すでに夜行便の案内が出ています。

バスターミナル東京八重洲

15番線は到着専用なのか発車はありません。

バスターミナル東京八重洲

16番線は、都内を走る050系統(新宿・渋谷方面行き)がもっぱら使っているようです。1日3便だけですが。

バスターミナル東京八重洲

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着席スペースが少なく

バスターミナルで気になったのは、待合室がなく、それ以外の着席スペースも少ないことでしょうか。

1階のチケットカウンターの前と、ホームに椅子がありますが、それぞれ十数人しか座れません。

バスが自由席ということもあり、ベンチに座って待つよりも出発待ちの列に並んでいる人のほうが多く、筆者が訪れたタイミングでは、ベンチの数は問題になっていない様子です。ただ、全席指定の長距離夜行バスが発着する時間帯には、ベンチが足らないのではないでしょうか。

利用者としては、早めにバスターミナルに来ても、着席スペースがほとんどないことは頭に入れておきましょう。

地下1階にスターバックスなどの飲食店がありますし、八重洲地下街などにも飲食店が豊富なので、数百円を払えば着席スペースを探すことは難しくはありませんが。

バスターミナル東京八重洲

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コンビニは2か所

コンビニは地下1階のチケットカウンター横にセブンイレブンがあり、地下2階のホーム上にはファミリーマートがあります。ホームのファミマは売店程度で小規模です。

バスターミナル東京八重洲

きちんと買い物をしたい人は、地下1階のセブンがいいでしょう。

トイレはホーム上にありますし、ビル内や周辺地下街にもあります。

バスターミナル東京八重洲

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快適で機能的

いろいろ書きましたが、これまでの路上のバス停に比べれば、屋内ターミナルははるかに快適です。東京駅前という超一等地だからか、スペースが広いとは言いがたいですが、機能的にできていて使い勝手は悪くありません。

とくに、デジタルサイネージでの案内表示はわかりやすく、バスターミナルに来てしまえば乗り場を探すのは容易です。

注意点としては、待合スペースが小さいので、あまり早く行かずに、近くのカフェなどで時間を見計らってから行くのがよさそうです。この点は、路上のバス停でも同じことですが。

JR各線からは15分程度の乗り換え時間があれば、十分間に合うでしょう。ただ、慣れていない人は迷いやすいので、少し早めに来ておくと安全です。

2028年に完全開業

現状は第1期がオープンしただけの状況で、今後、2025年に第2期エリア、2028年に第3期エリアが開業予定です。全体が完成すると、約21,000平米の面積に20バースを備える国内最大級の高速バスターミナルとなります。

そのときには、チケットカウンターや待合スペースなども広がり、堂々たるターミナルになるのでしょう。いまから楽しみです。(鎌倉淳)

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