多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸計画の開業目標が、2030年代半ばであることが明らかになりました。小池百合子都知事が都議会で答弁しました。
上北台~箱根ヶ崎7km
多摩都市モノレール(多摩モノレール)は、多摩センター~上北台間約16kmを結ぶ路線です。上北台からさらに箱根ヶ崎まで約7km(7,010m)を延伸する計画があり、現在、環境アセスメントをおこなっています。
環境影響評価調査計画書によりますと、東大和市、武蔵村山市、瑞穂町の3市町にわたり、複線の跨座式モノレール軌道を建設します。上北台駅と箱根ヶ崎駅付近を除き、おおむね新青梅街道の上部に高架構造で建設します。途中に変電所を2箇所設置します。
上下261本を運転
モノレールは既設区間と同じ4両編成がそのまま乗り入れます。
運転計画によりますと、朝ラッシュ時に南行きを最大10本、北行きを最大9本運転します。終日では、南行き136本、北行き125本を運転します。
現行の上北台駅は、南北ともに118本の発着なので、それより多めの本数を運行する想定になっています。実際の運転本数は計画通りにならない可能性はありますが、上北台発着のほぼ全列車が箱根ヶ崎まで運行する計画であることがわかります。
所要時間15~16分
延伸区間のモノレールの最高速度は最高速度は60km、表定速度は27km/hです。
7kmという距離から計算すると、上北台~箱根ヶ崎間の所要時間は15~16分程度を想定しているようです。
2035年度にも工事終了
開業時期は、これまで明らかにされていませんでしたが、2022年12月8日の都議会本会議で、小池都知事が「国や沿線市町、運営会社など関係者といっそう連携を図り、2030年代半ばの開業を目指す」と答弁しました。
環境アセスメントは、順調にいけば3年程度で終了します。環境影響評価計画書によりますと、工事計画期間は10年となっており、こちらも順調にいけば2035年度に工事が終わる予定です。
そうした想定を踏まえて「2030年代半ば」という開業目標の表現になったとみられます。(鎌倉淳)