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上野動物園のモノレールにさよなら乗車してきた。今月末に運休へ

パパ・ママもさよなら乗車

上野動物園のモノレールに乗車してきました。2019年10月末を以て長期運休することが決まっており、再開は未定です。

車両老朽化で

上野動物園のモノレールは、正式には「東京都交通局上野懸垂線」といいます。名称にあるとおり東京都交通局が運行する、鉄道事業法に基づく交通機関です。営業距離は332mで、日本最短のモノレールとしても知られています。

開業は1957年12月。現在の車両は2001年に導入された4代目の40形で、2両編成1本が運用されています。40形は経年劣化が進んでおり、次回の定期検査前を迎える前の2019年10月末を以て、運行休止することが発表されました。

片腕懸垂式という特殊なモノレールのため、車両の新造が高額になってしまうという事情があり、新車導入の見通しは立っていません。

上野動物園モノレール

パパ・ママも「お別れ乗車」

10月上旬の晴れた午後に、上野動物園に行ってみました。平日だというのに人出は多く、パンダ舎は20分待ちの行列。しかし筆者は、パンダにもゾウにも見向きもせず、モノレールに向かいます。

東園のモノレール乗り場も混んでいて、改札には行列ができています。モノレールは乗降が終わったら随時出発するピストン輸送をしていますが、行列は減りません。それでも、平日なのでまだマシな方なのでしょう。2本出発を見送って、乗車することができました。

乗客はほとんどがファミリーで、とくに未入園児連れが目立ちます。鉄道ファンとおぼしき人は少ないですが、念入りに写真撮影をするパパ・ママやじいじ・ばあばは多く、みなさん、「お別れ乗車」の気持ちはあるようです。

東京近郊出身ならば、子どもの頃に上野動物園に来たことがある人は多いでしょう。動物園のモノレールが幼い記憶に残っている人は少なくないはずで、「お別れ」したくなる気持ちはわかります。

筆者も、遠い昔に親に連れられてきた頃を思い出し、親になって子連れで乗った数年前の記憶とも重ねあわせました。自分が幼少時にお世話になった乗りものがなくなるというのは、縁がなかったローカル線がなくなるのとは、違った感慨があるものです。

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「最後に乗れてよかったね」

動き出したモノレールの車窓からは、眼下に大規模な工事が望めます。移設される新しいパンダ舎「パンダのふるさとゾーン」の建設工事です。新パンダ舎のオープン予定は2020年3月。東園から引っ越ししてきたパンダは、40形の姿を見ることができません。

モノレールは1分あまりで西園に到着。15分待って、乗るのは1分半、という感じでしょうか。それでも、降車時には、「最後に乗れて良かったね」というような声があちらこちらから聞こえました。

西園駅でいったん外に出て、折り返しで乗車します。今度は待たずに乗れました。西園から利用するほうが空いているようです。

上野動物園のモノレールが最終的に廃止になるかは未定です。東京都としては、来園者にアンケートを実施するなどして、結論を出す方針とのこと。アンケート結果がそのまま反映されれば存続でしょうが、そう単純な話になるわけもなく、予断を許しません。

モノレール休止後は、パンダのイラストをラッピングしたバスが、東園と西園の間を運行します。それはそれで人気が出そうで、乗りに行く楽しみになるかもしれません。(鎌倉淳)