東京の帝国ホテルの新本館のデザイン案が公表されました。石材を用いた荘厳な外観で、日比谷の雰囲気が変わりそうです。
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2036年までに建て替え
帝国ホテル東京は1890年に開業した日本を代表するホテルの一つで、日比谷公園前に立地します。当初は日本の迎賓館としての役割もあり、渋沢栄一が初代会長を勤めました。
現在の主な建物に「本館」と「タワー館」がありますが、いずれも老朽化が進んでいて、2036年度までに、どちらも建て替える計画を立てています。
このうち新しい本館のデザインが、このほど公表されました。
「宮殿」と「塔」を融合
新本館のデザインは、フランスを拠点に活動する建築家の田根剛氏が手がけます。「宮殿」の構えと、「塔」を融合するというコンセプトで、新しい「迎賓館」を表現しています。1968年に惜しまれながら取り壊された、フランク・ロイド・ライト設計による旧本館(ライト館)の雰囲気も継承していることが特徴です。
最近の高層ビルは、軽量化の目的もあってガラス張りで造られることが圧倒的に多いですが、帝国ホテル新本館は外装に石材を使います。それにより薄茶色のクラシカルな雰囲気を演出。圧迫感を押さえるために、階段のような形状となっています。
どんなデザインでも賛否はあるものですが、古代遺跡のような荘厳な雰囲気が存在感を放つのは間違いなさそう。東京・日比谷の新たな建築名所になるかもしれません。(鎌倉淳)
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