京都丹後鉄道を運営するWILLER TRAINS(ウィラー・トレインズ)と北近畿タンゴ鉄道、京都府は、新しい特急車両「丹後の海」を導入すると発表しました。、KTR8000形気動車「タンゴディスカバリー」車両を改造するものです。車両デザインは水戸岡鋭治氏が担当します。
タンゴディスカバリー車両を改造
京都丹後鉄道は、京都府北部の宮福線と宮舞線、宮豊線で構成されます。第三セクターの北近畿タンゴ鉄道が施設を保有し、WILLER ALIANCE(ウィラー・アライアンス)全額出資子会社のウィラー・トレインズが列車を運行しています。
今回改造するのは、1996年に導入されたKTR8000形気動車「タンゴディスカバリー」で、改造費用は京都府など沿線自治体が補助をします。
車体の色は藍色メタリック。「海の京都」をイメージし、「丹後の美しい海を想起していただける車両」にするということです。水戸岡鋭治氏のデザインですが、肥薩おれんじ鉄道の「おれんじ食堂」に色は似ていますね。
「はしだて」2往復に投入か
「丹後の海」はJR京都駅から山陰本線を経て京都丹後鉄道に乗り入れる特急列車として運行されます。まず2両編成1本が導入され、さらに2両編成1本が2015年度中に追加導入される予定です。
運行ダイヤは発表されていませんが、現在のダイヤを変更をしないとすれば、現在タンゴディスカバリー車両が使われている「はしだて2、5、8、9号」が「丹後の海」車両で運転されるとみられます。
カタカナを廃する名称変更
水戸岡デザインの新車両が登場ということで、車両デザインばかりに目が行きがちですが、名称にも注目したいところです。
京都丹後鉄道は、北近畿タンゴ鉄道の施設を利用して、2015年春よりウィラートレインズが運行しています。ウィラーへの運行移管にともなって「北近畿タンゴ鉄道」というカタカナ名称が鉄道名としては使用されなくなり、「京都丹後鉄道」という漢字6文字に変更されました。
今回も「タンゴディスカバリー」から「丹後の海」へと、カタカナを廃しました。「タンゴディスカバリー」が悪い名称とは思いませんが、筆者の個人的な感想としては、「タンゴエクスプローラー」とごっちゃになって、どうもカタカナは頭に残らないな、と思ったものです。
水戸岡デザインも素敵ですが、漢字とひらがなの命名も悪くありません。(鎌倉淳)