只見線、全線復旧後の日帰り旅行を考えてみる。東京からの乗り継ぎは?

青春18きっぷ、新幹線

只見線が10月1日に全線復旧します。発表された時刻表を元に、東京からの日帰り旅行のプランを考えてみました。

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只見線全線復旧後の時刻表

JR只見線は、2011年7月の新潟・福島豪雨で被災し、いまも会津川口~只見間で不通が続いています。その復旧工事の完了のメドが立ち、JR東日本は2022年10月1日に全線で運転再開すると発表しました。復旧により、11年ぶりに全線で運転再開となります。

全線運転再開後の、全区間直通列車の時刻表は以下の通りです。

[朝便]会津若松06:08→10:41小出
[昼便]会津若松13:05→17:47小出
[夜便]会津若松17:00→21:26小出

[朝便]小出05:36→10:32会津若松
[昼便]小出13:12→17:24会津若松
[夜便]小出16:12→20:55会津若松
※朝便、昼便、夜便は、当記事で便宜的に使用する列車名です。

この時刻表を元に、東京から乗り継ぐ鉄道旅行を検討してみましょう。

只見線

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青春18きっぷを利用する

最初に、青春18きっぷなどを利用して、普通列車だけで只見線まで乗りにいく場合を検討してみましょう。

まずは、会津若松発昼便を利用した乗り継ぎを見てみます。

■下り[昼便]
東京06:41→(中略)→10:31郡山11:15→12:30会津若松13:05→17:47小出18:33→19:26越後中里

このように、小出から東京へ当日中に帰れず、越後中里で終わりです。ただ、多客期には、越後中里止まりの列車が水上まで延長運転する日もあります。その場合は、以下のようにつながります。

小出18:33→19:59水上20:16→(中略)→23:17上野

次に、小出発昼便を利用した乗り継ぎも見てみましょう。

■上り[昼便]
上野05:43→(中略)→08:52水上09:44→11:12小出13:12→17:24会津若松17:30→18:36郡山19:42→(中略)→23:57大宮00:15→0:39赤羽

帰路は、惜しくも東京まで届かず、赤羽止まりです。同日中に東京駅まで戻るなら、途中で新幹線ワープが必要になるでしょう。

ただ、青春18きっぷではなく「普通列車」という区切りなら、以下のように乗り継ぐ方法もあります。

■野岩線ルート
会津若松18:07→19:40会津高原尾瀬口19:43→20:17新藤原20:19→20:51下今市20:53→22:18栗橋22:22→23:21上野

ということで、青春18きっぷ利用というくくりでは、下り、上りのどちらの列車を使っても、定期列車だけで東京駅からの只見線日帰り乗車はできないようです。

ただ、不定期列車の運転日を選んだり、野岩線や新幹線ワープを使うなどのバリエーションで、日帰りでも楽しめる旅行ができそうです。

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新幹線で日帰りする

忙しい方向けに、首都圏から新幹線を使って日帰りするルートも考えてみましょう。

新幹線を使えば、昼便だけでなく、夜便にも乗車できます。

■下り[昼便]
東京09:40→やまびこ55号→10:58郡山11:15→12:30会津若松13:05→17:47小出18:33→18:42浦佐18:49→とき342号→20:12東京

■下り[夜便]
東京13:36→やまびこ63号→14:56郡山15:15→16:32会津若松17:00→21:26小出21:35→21:44浦佐22:11→23:40東京

■上り[昼便]
東京10:40→とき317号→12:14長岡12:34→13:08小出13:12→17:24会津若松17:30→18:36郡山19:00→やまびこ218号→20:44東京

■上り[夜便]
東京13:40→とき323号→14:59越後湯沢15:14→15:57小出16:12→20:55会津若松21:01→22:13郡山22:25→新幹線やまびこ74号→23:44東京

景色を楽しむなら昼便です。ただ、昼便は旅行者で混雑しそうなので、夜便を利用するのもアリでしょう。

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飯山線と組み合わせる

たんに新幹線で日帰りするだけではつまらない!という方には、飯山線とあわせた本州内陸縦貫の旅はいかがでしょうか。

■飯山線→只見線
東京07:20→かがやき503号→08:42長野09:17→おいこっと→11:41十日町12:16→12:31六日町12:36→12:57小出13:12→17:24会津若松17:30→18:36郡山19:00→やまびこ218号→20:44東京

「おいこっと」の運転日(主に土休日)ならば、長野から会津若松まで日中時間帯に縦走することができます。ローカル線を満喫できる日帰り旅行になりそうです。

朝便を狙う

只見線全区間列車で、旅行者が利用しづらいのは朝便です。

下りの会津若松06時08分発は、どの列車の接続も受けずに出発します。すなわち、この列車に乗るには会津若松泊が必須です。

上りの小出5時36分発も、やはり接続を受ける列車はありません。したがって、この列車に乗るのにも、小出泊が必須です。

週末や学休期の日中便は鉄道ファンで混雑することが予想されるので、空いている只見線を乗り通したいなら、朝便が狙い目でしょう。

ちなみに、会津若松に同日着できる最終の新幹線は東京駅20時56分の「やまびこ221号」、小出に同日着できる最終の新幹線は、東京駅20時52分発の「とき349号」です。

いずれも21時前の列車に乗れば間に合いますので、平日に休めないサラリーマンの方は、金曜日の夜にでも出発して、土曜日早朝の只見線を狙うのも良さそうです。

夜行バス利用も

夜行バスを利用することもできます。

小出へは、バスタ新宿23時発の便が03時11分に小出に停車します。小出バス停から小出駅まで約3kmです。会津若松へも多客期にバスタ新宿23時発の便があり、05時20分に若松駅前に到着します。

小出、会津若松へのどちらの夜行バスも、只見線の朝便に間に合います。(鎌倉淳)

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