新日本海フェリーの新型船は露天風呂にバーベキューコーナー付き。横須賀~北九州航路に投入か

2021年就航へ

三菱重工グループの三菱造船株式会社は、大型高速フェリー2隻を新日本海フェリー株式会社から受注したと発表しました。新設される横須賀~北九州フェリー航路向けとみられます。

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旅客定員は少なめ

三菱重工によりますと、新日本海フェリーから受注したのは、長さ約222.5m、幅25m、深さ20.4m、喫水7.4m、総トン数約15,400トンの高速フェリー2隻。旅客定員268人で、12mトラック約154台および乗用車約30台の積載能力があります。

新日本海フェリーの敦賀・苫小牧航路に投入されている「すずらん/すいせん」が、長さ224.5m、総トン数17,382トン、旅客613名、トラック158台、乗用車58台ですので、新造船は長さが同クラスで、総トン数や積載量はやや少なめ、という仕様です。とくに旅客定員と乗用車積載数の少なさが目を引きます。

すいせん
画像:SHKライン「すいせん」

温泉気分でクルージング

新造船の客室区画には、3層吹き抜けのエントランスがあり、シースルーエレベーターを装備します。浴室には露天風呂や展望浴場を備え、クルージングしながらの温泉気分を味わえます。レストランにはバーベキューコーナーもあり、海を眺めながらの食事も楽しめます。

環境面への配慮では、新型最適船型の採用などにより在来船と比べ約6%の省エネルギーを実現。2020年から全海域が対象となるSOx(硫黄酸化物)の排出規制への対応策として主機関(4台)および発電機関(3台)に排ガス浄化装置(スクラバー)を搭載します。

建造場所は、三菱重工業長崎造船所の本工場(立神)です。完成・引渡しは2021年の予定です。

本州・北海道航路と需要が異なる?

三菱重工のプレスリリースでは、この新造船の投入路線名は公表されていません。新日本海フェリーはプレスリリースを出していませんが、同社が属するSHKライングループでは、2021年に横須賀~北九州間にフェリー航路を新規開設することを発表しています。

横須賀~北九州航路には約16,000トンのフェリー2隻が就航することが明らかにされており、この新造船が投入される可能性が高そうです。旅客定員と乗用車の積載数が少ない点は、本州・北海道航路と需要が異なることを見越してのことでしょうか。

この旅客定員なら、おそらくは全個室か、それに近い形の客室仕様でしょう。ソフト面のサービス水準も高そうで、楽しみなフェリーとなりそうです。

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