品川地下鉄と豊住線、2030年代前半に開業も。環境影響評価に着手へ

いよいよ事業着手

東京メトロ南北線の品川延伸(品川地下鉄)と、有楽町線の住吉延伸(豊住線)について、2022年度に環境影響評価(環境アセスメント)が開始されるようです。両路線の建設事業が本格的に動き出すことを意味しており、順調にいけば2030年代前半の開業が見えてきます。

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2022年度環境影響調査へ

東京メトロ南北線の白金高輪~品川間と、有楽町線の豊洲~住吉間の延伸は、国土交通省交通政策審議会の「東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等に関する小委員会」で、「整備を進めるのが適切」と示された路線です。

日本経済新聞電子版2021年12月17日付は、両路線について「2022年度に環境影響評価に着手する方針を固めた」と報じました。「2年程度の調査を踏まえて着工し、2030年以降の開業をめざす」とも付け加えています。

環境影響評価は、鉄道新線の着工前に行われる手続きで、両路線の建設が本格的に動き出すことを意味します。

南北線9000系

両路線の概要

メトロ南北線の品川延伸は「品川地下鉄」「品川線」とも呼ばれる計画で、白金高輪~品川間の2.5km。途中駅は設置されず、所要時間は4分です。事業費は800億円と見積もられています。

品川地下鉄路線図
画像:国交省「東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査」

有楽町線の豊洲~住吉間は「豊住線」「8号線」とも呼ばれる計画で、距離は5.2km。途中、東陽町駅と、豊洲~東陽町間、東陽町~住吉間の中間地点に各1駅の合計3駅を設け、所要時間は約10分です。事業費は1,560億円と見積もられています。

豊住線地図
画像:国交省「東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査」
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建設期間は?

気になる建設期間ですが、国交省の「東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査」では、両路線とも10年と見積もっています。江東区「東京8号線整備計画調査報告書」では、豊住線の工期は6年とされています。

地下鉄の建設期間は路線により異なりますが、国交省資料のとおり事業着手から開業まで10年が一つの目安です。

以下は、福岡市営地下鉄七隈線延伸に関して市議会で示された資料ですが、「事業に向けた取組の開始」(いわゆる事業着手)から着工まで3年、着工後の工期7年と見積もっています。開業までやはり計10年です(実際には工事に遅延が生じています)。

七隈線延伸資料
画像:福岡市「高速鉄道3号線の計画等について」(2012年1月)
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最速2031年頃?

品川地下鉄と豊住線の環境影響評価に2022年度に着手するならば、諸手続を経て着工は2025年頃とみられます。工期は豊住線で6年ならば、最速で2031年頃という計算です。

品川地下鉄は工期が明示された資料がありませんが、導入空間となる環状4号線は現在工事中で、工事期間は2032年度までとされています。品川地下鉄を環状4号線と一体整備するなら、開業は最速で2032年度になると見込まれます。

いずれにしろ、両地下鉄とも順調なら2030年代前半の開業が期待できます。現実にはすべて順調といかないと考えれば、2030年代半ばくらいの開業になるでしょうか。

両地下鉄とも東京メトロが整備・運営する方向性も定まりました。「メトロ南北線」の品川延伸、「メトロ有楽町線」の住吉延伸ということで、期待が高まりそうです。(鎌倉淳)

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