新たな運行系統は?
新たな札幌駅バスターミナルが誕生することによって、道内都市間高速バスの運行系統はどう変わるのでしょうか。
新バスターミナルの整備には、札幌駅南口周辺に点在する都市間バス停留所を集約する目的もあります。したがって、現在、札幌駅南口付近の路上に発着している都市間バスは、全て新バスターミナルの発着となります。
現在の札幌駅前バスターミナルに発着している路線も、当然、新バスターミナルに移ります。
一方、大通周辺にあるバスターミナルとの関係については、一部を新バスターミナルに集約するものの、多くは両方を経由することを基本とする方針のようです。
高速道路アクセスも改善
新バスターミナルは、高速道路へのアクセス改善も目指します。
都市間バスターミナルの東側は創成川通りになっていて、地下には「都心アクセス道路」という自動車専用道路を建設する計画があります。都心アクセス道路は札樽自動車道の札幌北インターにつながります。
都市間バスターミナルから創成川通りへは、平面交差でバスの出入動線を確保します。そのまま北上すれば、北8条付近に設置されるランプから「都心アクセス道路」に入り、札樽道まで信号なしの自動車専用道路を走行できます。
これにより、札幌市内の渋滞の影響を受けにくい運行が可能になり、高速バスの所要時間が短縮されるでしょう。
JRとの補完・共存を
以上が、札幌駅前に整備されるバスターミナルの概要です。
このバスターミナルが完成すれば、新幹線と高速バスが駅ビルを介して直結するわけで、道内各地から新幹線のアクセス利便性が高まるのは間違いありません。バスターミナルから高速道路へのアクセスが改善することで、全体の時間短縮も実現します。
JRとしては、在来線特急列車を利用して新幹線に乗り換えてほしいところでしょうが、JR特急より都市間高速バスのほうが便利というエリアがより多くなりそうです。
利用者としては、両者が補完・共存し、より便利な交通体系になることを願いたいところです。(鎌倉淳)