川崎ルフロンに新設される水族館の名称が「mizoo川崎水族館」と発表されました。開業は2020年夏です。現在わかっていることをまとめてみました。
川崎ルフロン9~10階に誕生
川崎ルフロンは、JR川崎駅東口にある商業施設です。ビルを保有しているのは上場不動産投資信託(REIT)の日本リテールファンド投資法人で、同ファンドの運用会社である三菱商事・ユービーエス・リアルティが、2018年7月から大規模なリニューアル工事を実施中。この9~10階に誕生するのが「mizoo(ミズー)川崎水族館」です。
水族館をプロデュースするのは、水族館や動植物園の開発を行う株式会社アクア・ライブ・インベストメント。同社代表の坂野新也氏は、1973年の沖縄海洋博覧会水族館プロジェクトへの参画以来、約50年にわたり数多くの水族館づくりに携わってきました。
運営には「九十九島水族館 海きらら」や「九十九島動植物園 森きらら」を手がけるさせぼパール・シー株式会社が協力します。
ネイチャー・エンターテインメント
「mizoo 川崎水族館」は、AIやIoT技術を駆使した独自の展示方法などを取り入れた、新しい形のエンターテイメント水族館です。
川崎市を流れる多摩川から、アジア、アフリカ、南米の熱帯雨林まで、世界の様々な環境に暮らす生きものを、最新の照明・音響・映像技術を駆使して展示。「世界の美しい水辺」を再現します。
生きものの不思議に触れ、楽しみながら自然環境の大切さを学ぶことができる、唯一無二のネイチャー・エンターテインメント施設を目指します。
3色のロゴの意味
「mizoo」は、「水」と「zoo」を掛け合わせた造語です。「水の中に棲む魚たちや、降り注ぐ太陽のもとで暮らす動植物たちが集まる場所」という想いが込められています。
ロゴデザインは、バイタルオレンジ、アクアブルー、カームグリーンの3色のドットで表現。すべての生命にエネルギーを与える「太陽のオレンジ」と、こんこんと湧き出る水のように澄み渡る「淡水のブルー」、生きものたちを穏やかに包み込む「大地のグリーン」をイメージしています。
最新技術で水辺を再現
水族館の展示では、多摩川や、アジア、アフリカ、南米・アマゾンなど世界各地の水辺を、光・音・映像技術を使って再現。実際にその地域を訪れ、世界の水辺を旅しているかのような感覚を体感できます。たとえば、下の画像は「南米ゾーン」のイメージです。
映像コンテンツも
円形スクリーンゾーンでは、360度のスクリーンを配置。生きものとの出会いから生まれる感動を体験できる映像コンテンツを放映します。デジタル表現ならではの、ゲストと動物のインタラクティブなコミュニケーションや、自然環境・野生動植物保護への配慮など、未来の水族館のありかたを提案します。
時間帯で変わる展示
「mizoo川崎水族館」の営業時間は、10時~22時(最終入館21時)。川崎駅前という便利な立地を生かし、1日12時間の長時間営業を実施します。
特徴的なのは、時間帯により、空間演出が変化すること。たとえば夜の時間帯には、夜行性の生きものの生態の魅力に触れることができたりします。時間をかえて訪れる楽しみを提供してくれそうです。下の画像は、「アマゾンゾーン」夜の時間帯のイメージです。
カフェ、レストランも
施設では、2つのカフェ、レストラン、スーベニアショップを併設します。自然環境や生きものへの想いを込めたテーマ性のある店舗になる見込み。
カフェとレストランは、展示鑑賞の途中や、買い物の休憩でも利用できます。
既存の商業ビルを改装してつくる水族館なので、設計上の制約は多そう。それだけに、趣向を凝らした新しい水族館の形を見せてくれそうで、今からオープンが楽しみです。(鎌倉淳)