石垣島と台湾の基隆を結ぶ航路が開設される見通しとなりました。石垣市などが発表しました。
「パンスタードリーム」を購入
石垣市は、石垣市と台湾を結ぶフェリーを保有するための、新たな法人を設立すると発表しました。
新法人は韓国の海運会社から「パンスタードリーム」を購入し、石垣港と台湾の基隆港を結びます。所要時間は約8時間、夜行便で週3便の運航を予定します。
2025年秋にも開設
「パンスタードリーム」は、現在、大阪~釜山を結ぶ航路で使用されている船体で、1997年の建造です。総トン数は約21,000トン、乗客定員は545人です。大阪~釜山航路には、新造船「パンスターミラクル」が2025年春に就航する予定です。
新法人は、釜山航路から引退した「パンスタードリーム」を約30億円で購入し、2025年6月にも受け取ります。船内を改装後、2025年秋に石垣~基隆航路に投入するスケジュールです。
パンスタードリームは、レストランや大浴場を備えた豪華フェリーです。改装後、どのような姿になるかは明らかではありませんが、旅の楽しみの詰まった航路になることでしょう。
約17年ぶりの航路再開
石垣~台湾間には、かつて有村産業が定期航路を開設していました。名古屋港を起点に、大阪、那覇、平良(宮古島)、石垣を経て台湾の基隆港に至る壮大な航路でした。
しかし、有村産業が2008年に破産すると、この航路も消滅。現在、石垣~台湾間に旅客航路はありません。
石垣市では、2023年6月に台湾への定期航路再開へ向けた検討委員会を設置。当初は、高速フェリー「ナッチャンRera」も候補に挙がっていました。最終的に、パンスタードリームに落ち着いたようです。
新航路が実現すれば、約17年ぶりの日台海上航路の再開となります。旅行者に人気の海外渡航ルートが復活するわけで、大いに楽しみです。(鎌倉淳)