これから開園が楽しみなテーマパークと言えば、愛・地球博記念公園で建設中の「ジブリパーク」ではないでしょうか。5つのエリアで構成され、一部エリアが2022年秋に先行開業します。
3エリアが先行開業
ジブリパークはスタジオジブリが監修し、ジブリ映画の世界観を体験できる施設として、愛知県が愛・地球博記念公園に整備するものです。
パークは5エリアに分かれており、そのうち3つのエリアが2022年秋に先行開業します。先行開業するのは、『ハウルの動く城』などにちなんだ「青春の丘エリア」と屋内型施設の「ジブリの大倉庫エリア」、既存の「サツキとメイの家」を中心とした「どんどこ森エリア」の3つです。
残る2エリアは、「もののけの里エリア」「魔女の谷エリア」で、先行エリアの1年後をメドに開業します。5エリアを順に見ていきましょう。
青春の丘エリア
青春の来園者を迎える玄関口となるのが、「青春の丘エリア」。リニモの愛・地球博公園駅から約300mの位置です。
既存のエレベーター棟を映画『ハウルの動く城』を連想させる建物に改装。19世紀末の空想科学をイメージします。『耳をすませば』に登場する骨董品店「地球屋」も建設します。
ジブリの大倉庫エリア
さらに奥へ向かって進むと、「ジブリの大倉庫エリア」。アイススケート場の隣です。2018年9月末に営業終了した温水プールを、通年天候に左右されない屋内施設として再利用します。
「倉庫」らしさと懐かしさを感じる和洋折衷の建築空間をイメージし、展示室や遊び場、売店と喫茶、収蔵施設などを設けます。展示物を収める地下の大倉庫に入ることができるバックヤードツアーなどを催す予定もあります。
どんどこ森エリア
「どんどこ森エリア」は、映画『となりのトトロ』の「サツキとメイの家」を中心とした昭和の田園景観をイメージします。既存の「サツキとメイの家」の周辺を再整備し、裏山に向けた散策路を設け、「となりのトトロ」に登場する社とつなぎます。
エリア名は、映画『となりのトトロ』でサツキとメイが自宅の庭に蒔いた種が、早く芽を出すようにと、夜にトトロと一緒に踊った「どんどこ踊り」に由来しています。
もののけの里エリア
2023年以降の開業となる「もののけの里エリア」は、映画『もののけ姫』のエミシの村とタタラ場をもとにした和風な里山的風景をイメージとしています。体験学習施設としての「タタラ場」や、「炭焼き小屋」、休憩所などを整備します。
現在の「あいちサトラボ」のうち、使われていない部分に作られます。「あいちサトラボ」は協働による里山づくりをおこなっていて、循環型農業を通して農の営みや先人の知恵を実体験する場所です。そうした空間に、「もののけの里エリア」はふさわしいのでしょう。
魔女の里エリア
最大の面積となる「魔女の谷エリア」は、大芝生広場近くに隣接する未利用地に作られます。
映画『ハウルの動く城』と『魔女の宅急便』の、魔法を題材とした2作品にちなみます。北ヨーロッパ風の空間をイメージし、「オキノ邸」と庭園、「ハウルの城」と荒地、休憩・レストラン棟などを整備します。
愛知県観光の目玉に
各エリアは、愛・地球博記念公園の公園施設として整備され、公園中央の大芝生広場や林床花園を囲む形で配置されます。
運営システムや入園方法、入園料などは未定です。公園内のまとまった一つの場所に作られるわけではなく、それぞれのエリアごとに入園口を作るような形になるのでしょう。
愛知県観光の大きな目玉になるのは間違いなく、2022年秋の開業が、いまから楽しみです。