東日本大震災で被災したJR東日本の気仙沼線について、気仙沼市が鉄路復旧を断念し、現行のバス高速輸送システム(BRT)による本復旧を受け入れることがわかりました。
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柳津~気仙沼間の鉄道路線は廃止
気仙沼線は、2011年3月の東日本大震災で被災し、柳津~気仙沼の55.3kmが現在も不通となっています。JRはこの区間でBRTを暫定運行し、仮復旧としていますが、今後もBRTを継続運行し本復旧とすることを提案しています。
これに対し、沿線自治体3市町のうち、登米市と南三陸町は2016年12月の沿線自治体首長会議でBRT継続を受け入れました。回答を留保していた気仙沼市も受け入れを固めたことで、気仙沼線のBRTによる本復旧が決まります。鉄道路線としての気仙沼線は、柳津~気仙沼間で廃止になります。
JRが割引きっぷなどを設定
河北新報などによりますと、気仙沼市がJRに求めていた地域振興策に対し、JRが道の駅「大谷海岸」の再建に計画段階から参加することや、仙台~気仙沼間の割引きっぷを期間限定で発売することなどを回答したそうです。
気仙沼市にとって、JRの回答内容が満足のいくものだったのかはわかりません。なんであれ、気仙沼市だけが抵抗を続けられる状況ではなくなっていたため、受け入れを決断したとみられます。
「気仙沼線」の名称はどうなる?
気仙沼線が全通したのは1977年。国鉄最後のローカル線開通でした。それから39年で、気仙沼線柳津~気仙沼間の鉄道が正式に廃止となります。実際には2011年で運行は終了していましたので、実働は34年間でした。
今後、鉄道としての気仙沼線は気仙沼に通じないわけで、残る前谷地~柳津間の路線名称がどうなるのかが、少し気になります。BRTと一体として現路線名のままなのか、あるいは分離して新たな名称を付けるのでしょうか。(鎌倉淳)
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