隠岐諸島の島前3島を結ぶ「フェリーどうぜん」が、新造船に置き換わります。島前町村組合が造船事業者の公募を開始しました。乗用車の積載台数を増やし、2029年3月までの完成を目指します。
島前3島を結ぶ
島根県の隠岐諸島で、島前町村組合が「フェリーどうぜん」の代替船建造に向けた公募型プロポーザルを開始しました。
「フェリーどうぜん」は、隠岐諸島の島前3島を結ぶ内航船です。西ノ島町(西ノ島)の別府港、海士町(中ノ島)の菱浦港、知夫村(知夫里島)の来居港を結び、島民や観光客の移動、車両の輸送を担っています。
本土と隠岐を結ぶ隠岐汽船のフェリーとは異なり、島前の島々を行き来するための航路です。旅客専用の高速船「いそかぜ」も運航していますが、「フェリーどうぜん」は自動車を積載できます。
現行船は2002年度に建造され、2003年に就航しました。建造から20年以上が経過し、船体や機関の老朽化が進んでいます。島前3町村は2025年2月、後継船の導入に向けた財政支援を島根県に要望していました。

車両積載4割増
現行の「フェリーどうぜん」は、総トン数198トン、全長44.7m、幅9.6m、旅客定員100人で、乗用車を約10台積載できます。
新造船は、総トン数499トン以下、全長50m未満、幅10m程度を想定しています。旅客定員は100人程度で、現行船と同水準です。総トン数や船体の寸法は、今後の造船事業者の提案によって決まります。
変化がありそうなのは、車両の積載能力です。乗用車だけの場合、現行船の約10台から14台程度へ、約4割増やします。大型車と混載する場合は、大型車2台と乗用車6台を積載できる仕様とします。
車両甲板の高さは4m以上を確保し、最大25トンの車両に対応するランプドアを船首と船尾に設けます。大型車の輸送にも対応するほか、二輪車用のレーンも設置します。

船内設備を更新
船内は、車両甲板にバリアフリー席を設け、2階に椅子席の客室を配置します。高齢者や障害者に配慮した設備を整えるほか、英語などの外国語案内も設置します。
航海速力は12ノット以上とします。新造船の仕様は、各港での安全な離着岸や車両の乗降を考慮したものとし、船内の快適性や保守管理のしやすさも重視します。
2029年3月完成へ
新造船の建造予定価格は10億円を上限とします。2029年3月31日までに試験などを終え、完成した船舶を引き渡すことが条件です。実際の就航時期は公表されていませんが、順調にいけば2029年に就航するとみられます。
今後は2026年10月16日まで参加表明を受け付け、2027年1月に提案書の審査を実施します。2月上旬に選定結果を通知する予定です。選定された事業者と仮契約を結び、島前町村組合議会の議決を経て本契約に移ります。





















