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燃油サーチャージ、欧米往復15万円も。原油高騰で史上最高値へ

8月発券分で大幅値上げへ

航空会社の燃油サーチャージが、史上最高値を更新しそうです。IATAが公表した最新の燃油価格に基づくと、欧米往復で15万円程度に達します。日系航空会社の場合、8月発券分以降に適用される可能性があります。

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1バレル197ドル

IATA(国際航空運送協会)は、1週間ごとのジェット燃料価格の平均値を公表しています。このほど公表された3月20日までの1週間の平均価格は1バレル197.00ドルでした。為替は1ドル159円ですので、1週間の平均燃油価格は31,323円です。

JALの場合、平均燃油価格に応じて燃油サーチャージを決定します。公表している適用条件表の上限は20,000円台までで、その場合、欧米片道5万円、往復10万円となっています。

平均燃油価格31,000円台の場合の燃油サーチャージの金額は公表されていませんが、欧米片道7~8万円程度になるとみられます。つまり、このままの燃油・為替相場が続くと、燃油サーチャージは欧米往復15万円程度になるとみられます。

飛行機イメージ

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8月に最高値も

この価格が適用される可能性があるのは、8月以降の発券分です。JALの場合、直近2ヶ月の相場を翌々月以降に反映するので、4~5月の燃油・為替相場が現状と同じならば、8月分からの燃油サーチャージは、欧米往復15万円程度になる、という話です。

実際にこの金額となれば、燃油サーチャージが導入されて以来の史上最高値です。

もちろん、イランでの戦闘が急転直下で終結し、燃油価格が急落すれば、この限りではありません。

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価格推移を振り返る

IATAが毎週公表している平均燃油価格は、2月20日までの1週間が95.95ドルでした。アメリカ軍のイラク攻撃の予兆とともにじりじりと値を上げ、2月28日の開戦により、一気に高騰。3月6日までの1週間の平均価格は157.41円に達しました。

その後も値を上げ、3月13日は175.00ドル、3月20日は197.00ドルとなり、1ドル200ドル直前となっています。直近5週間の相場を振り返ると、以下の通りです。

2月20日 95.95ドル
2月27日 99.40ドル
3月6日 157.41ドル
3月13日 175.00ドル
3月20日 197.00ドル

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6月分から値上がり

JALの場合、2月から3月の燃油価格は、6-7月分の燃油サーチャージに反映します。燃油価格の実績からみると、6-7月分は欧米往復9.4万円になる可能性が高いです。幅を見たとしても、8万円から10万円程度でしょう。

この金額に関しては、すでに3月下旬までの燃油・為替相場の実績が固まっているので、大きく変わることはありません。

5月までの発券なら欧米往復5.8万円ですので、燃油サーチャージが6月以降に1.6倍程度になるのは確実です。

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早めの予約を

8月以降の燃油サーチャージ額を決めるのは、4月以降の相場ですので、現段階では未確定です。

とはいえ、戦争が終結せず、現在の燃油・為替相場が続くなら、8月以降の燃油サーチャージは、前述の通り欧米往復15万円程度になり、5月までの金額に比べ2.5倍程度に達することになるでしょう。

また、燃油サーチャージの金額にかかわらず、航空券本体の相場が高止まりする可能性もあります。この記事では欧米を例にとりましたが、もちろん国際線の全方面で値上がりします。

夏休みや年末年始に海外旅行を検討されている方は、早めの予約がおすすめです。(鎌倉淳)

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旅行総合研究所タビリス代表。旅行ブロガー。旅に関するテーマ全般を、事業者側ではなく旅行者側の視点で取材。著書に『鉄道未来年表』(河出書房新社)、『大人のための 青春18きっぷ 観光列車の旅』(河出書房新社)、『死ぬまでに一度は行きたい世界の遺跡』(洋泉社)など。雑誌寄稿多数。連載に「テツ旅、バス旅」(観光経済新聞)。テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ルート検証動画にも出演。