東急電鉄が、2020年を目標に、東横線・田園都市線・大井町線の全64駅にホームドアを設置することを明らかにしました。そのため、田園都市線の6ドア車は4ドア車へ置換えとなります。
昇降式ホームドア導入も検討
田園都市線のホームドア導入は、かねてから検討されていました。ただ、5000系に6ドア車を使用していることがネックとなって、導入実現が遅れていました。
東急は、ドア位置が異なる場合でも使用できる昇降式ホームドアの導入も検討してきました。2013年には、つきみ野駅で昇降式ホームドアの検証実験を、国土交通省に協力する形で実施しています(2014年8月頃に終了)。結局、6ドア車を廃止するということは、昇降式ホームドアの全面導入は断念した、ということなのでしょうか。
東急電鉄の発表では、田園都市線各駅にどのようなホームドアを導入するのかは明らかにされていません。6ドア車を廃止することから、従来型の可動式ホームドアが主体となると思われますが、プレスリリースでは「一部駅では、昇降式ホームドアの設置を検討します」としています。
6ドア車がなくなるなら、すべて可動式ホームドアでいいのではないか、と思いますが、昇降式ホームドアをどの駅で検討しているのでしょうか。
渋谷駅は歩きにくくなる?
ところで、この計画が実現すれば、田園都市線渋谷駅にもホームドアが設置されることになります。渋谷駅ホームは狭いうえに混雑して危険なため、ホームドアの設置は喫緊の課題です。
ただ、ホームスペースがあまりにも狭いため、固定柵となる可動式ホームドアを設置したら、乗り換え階段付近では人一人歩くのがやっとの部分も出てきそうです。利用者にとっては、安全性は高まりますが、歩きにくくなり、利便性は低下するかもしれません。
ホームドア設置は必要ですが、田園都市線渋谷駅が抱える混雑問題を解消できるものではありません。抜本策であるホーム増設も、検討してもらいたいものです。