東京メトロ有楽町線の豊洲~住吉間(豊住線)の延伸計画について、東京都が環境影響評価書を公表しました。約5.2kmの新線を建設し、豊洲駅ではホームを1面増設します。
環境影響評価書公表
東京都は、「東京都市計画 都市高速鉄道第8号線 東京メトロ有楽町線の分岐線(豊洲~住吉間)計画及び豊洲駅改良計画」にかかる環境影響評価書を公表しました。
この路線は、有楽町線豊洲駅~半蔵門線住吉駅間5.2kmを結ぶもので、「豊住線」とも呼ばれます。その環境アセスメント手続きのひとつです。
有楽町線線延伸については、すでに2022年8月に公表された都市計画素案により、その概要が明らかになっています。環境影響評価書では、工事の内容がより詳細に記されています。
豊洲~住吉間5.2km
事業の区間は江東区豊洲3丁目から同住吉2丁目までの約5.2km。既存の有楽町線豊洲駅から分岐して、半蔵門線の住吉駅に至ります。5.2kmのうち、トンネル建設区間は約4.8km、豊洲駅改良区間が0.2kmです。
東京メトロ有楽町線の豊洲駅から、区道と運河の地下を進み、東西線と交差する東陽町駅付近からは都道465号(四ツ目通り)に沿って北方向に進み、半蔵門線の住吉駅に至ります。途中駅は枝川、東陽町、千石の3駅(いずれも仮称)です。
豊洲駅に8mホーム追加
各駅部と、既存線との接着部は開削トンネルで施工し、駅間の大部分は複線シールドトンネルです。ただし、千石~住吉間は単線シールドトンネルです。豊洲駅では平面交差による分岐となるようです。
豊洲駅は2面4線のホームに1面を追加して3面4線となります。追加ホームの最大幅員は約8mです。枝川駅は相対式ホームで最大幅員が約4m。東陽町は島式ホームで最大幅員が約9m。千石駅も島式ホームで最大幅員が約7mです。
10両編成対応
開業後の運転計画は、毎時最大上下各12本。つまり5分間隔の運転です。終日で上下各150本を運転します。
1067mm軌間の複線で、軌条は60kg/mです。ホームは20m車10両編成に対応しますので、有楽町線の現行車両がそのまま乗り入れることができます。
工事予定期間は約10年を見込みます。したがって、工事が順調にいったとして、有楽町線延伸(豊住線)の開業は2035年頃になりそうです。(鎌倉淳)