只見線が10月1日に全線復旧。豪雨被災から11年ぶりに運行再開

90億円かけて

JR只見線が10月1日に会津川口~只見間で運転を再開します。2011年の被災から、約11年ぶりの全線再開です。

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1日3往復

JR只見線は、2011年7月の新潟・福島豪雨で被災し、現在も会津川口~只見間で不通が続いています。

不通区間は廃線も議論されましたが、沿線自治体が復旧費用と再開後の費用負担に同意したため、約90億円かけて2018年から復旧工事が進められていました。

その工事の完了のメドが立ち、JR東日本と福島県が2022年10月1日の運行再開を発表しました。豪雨で流失した鉄橋3カ所の復旧工事はほぼ完了し、7月下旬に試運転を始める予定です。

これにより、只見線は約11年2か月ぶりに会津若松~小出間の135.2kmがつながり、全線で運転再開となります。復旧後は、会津川口~只見間で1日3往復の普通列車を運行します。

只見線キハE120系

地元が巨費を負担

約90億円の復旧費用については、3分の1をJR東日本が、残りを国の補助金を受けて福島県と沿線17市町村が負担しています。運行再開後は上下分離を実施し、必要な年間約2億1000万円の運営費も地元が負担します。

1日3往復の列車運行のために、地元自治体がこれだけ巨額の負担をしたことは前代未聞です。それだけに、地元としては待望の運行再開でしょう。旅行者としてもひさしぶりに、この秋は只見線の美しい紅葉を車窓から楽しめそうです。(鎌倉淳)

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