札沼線が突然の明日廃止。4月17日午前10時発が「さよなら列車」に

地元向けラストラン運行は行わず

札沼線の北海道医療大学~新十津川間が、明日4月17日を以て事実上廃止されることになりました。新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言の対象地域に北海道が含まれることになったのを受けて、最終運行を前倒しするものです。

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「沿線住民ラストラン」中止

JR北海道は、札沼線の北海道医療大学~新十津川間について、4月17日(金)の新十津川駅午前10時発を最終運行にすることを発表しました。以降の列車はすべて運休します。4月27日に予定していた沿線4町住民向けの「ラストラン運行」も中止します。

運転を取りやめる列車は、4月17日の下り石狩当別11時45分発以降のすべての列車と、上り浦臼13時19分発以降のすべての列車です。4月18日~5月6日は、石狩当別~新十津川間の全列車(15本)を運休します(北海道医療大学始発、終着列車は運転)。

「さよなら列車」は、新十津川発10時00分発、石狩当別11時23分着の5426Dとなります。この列車を以て、札沼線北海道医療大学~新十津川間が事実上廃止されます。

札沼線浦臼駅

不測の事態

JR北海道は、4月15日に札沼線の廃止区間の最終運行の繰り上げについて発表したばかりです。当初の予定では5月6日が最終運行日でしたが、それを繰り上げて定期列車は4月24日を最後とし、沿線向けのラストラン列車を4月27日に設定するという内容でした。その発表内容をわずか1日で撤回することになります。

北海道が新型コロナウイルスに関する「緊急事態宣言」の対象地域となったことを受けた措置で、JR北海道では「不測の事態に至ったと言わざるを得ず、さらに最終運行日を繰り上げます」と説明しています。

鉄道路線の「さよなら列車」には多くの鉄道ファンが集まるため、新型コロナウイルス感染症が流行している現況では、クラスター化する恐れがあります。JR北海道では、感染拡大を防ぐために、やむを得ない措置と判断して繰り上げたのでしょう。

それにしても、前日夜に発表し、翌日の午前中が最終運行というのは、なかなか思い切った措置といえそうです。

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