都心部・臨海地下鉄、ルートと駅位置の全詳細。首都高速改良と同時施工か

2040年代開業目指す

都心部・臨海地域地下鉄が実現に向け動き出します。東京駅から銀座、晴海を経て有明に至る路線で、つくばエクスプレスと直通運転の構想もあります。ルートと駅位置の詳細をみてみましょう。

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東京都が事業計画を発表

都心部・臨海地域地下鉄(以下、臨海地下鉄)は、東京駅や銀座地区と晴海・有明地区を結ぶ新線計画です。2016年の国土交通省交通政策審議会答申198号に計画が盛り込まれ、2022年11月25日に東京都が事業計画を発表しました。

東京都の計画によりますと、臨海地下鉄の区間は東京駅~有明・東京ビッグサイト間の約6.1kmです。途中に新銀座、新築地、勝どき、晴海、豊洲市場の5駅を設けます(駅名はいずれも仮称)。

都心部・臨海地域地下鉄地図
画像:「都心部・臨海地域 地下鉄構想 事業計画検討会 事業計画案(令和4年11月)」より

臨海地下鉄駅位置の考え方
画像:「都心部・臨海地域 地下鉄構想 事業計画検討会 事業計画案(令和4年11月)」より

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東京駅は日本橋に

気になるのは駅位置です。詳細は公表されていませんが、事業計画の記述から読み解いて、駅位置を予想していきましょう。

事業計画によると、起点となる東京駅では、三越前駅、日本橋駅、大手町駅との乗換利便性を考慮。常盤橋プロジェクトの再開発とも連携します。

これらの記述から、駅位置は呉服橋交差点(常盤橋タワー東側)付近を想定しているとみられます。メトロ日本橋駅、大手町駅、三越前駅の中間付近で、日本橋、大手町の両駅とは地下と接続するでしょう。

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新銀座は西銀座JCT付近

東京駅から新銀座駅へは、外堀通り地下を通るようです。新銀座駅では、有楽町駅、東京駅、銀座駅、銀座一丁目駅、東銀座駅との乗換利便性を考慮します。また、東京高速道路などと連携します。

これらの記述から、新銀座駅は、東京高速道路の西銀座JCT付近、外堀通りと立体交差する地点から有楽橋交差点にかけての場所を想定しているようです。

東京メトロ銀座一丁目駅と地下で直結するのは間違いなさそうです。メトロ有楽町駅や、銀座駅とも直結する可能性がありそうです。京葉線東京駅にも近い位置です。

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新築地は場外市場付近

新銀座駅からは、数寄屋橋交差点を越えて、みゆき通りに沿って新築地に向かうようです。

新築地駅では、築地のまちづくりや、銀座・築地周辺みどりのプロムナード構想と連携します。これらの記述から、駅位置は築地場外市場から波除神社付近を想定しているようです。

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勝ちどきでは大江戸線に連絡

新築地駅から勝どき駅までは、わずか0.6kmです。隅田川をくぐり、都営大江戸線の勝どき駅の西南に接する形で駅ができそうです。

月島第二児童公園の西側の通りの地下が駅位置の想定とみられます。

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晴海フラッグから徒歩10分?

勝どき駅から晴海駅も0.7kmと短いです。朝潮運河をくぐり、晴海三丁目交差点の1本西側、NTT晴海ビル付近を駅位置として想定しているようです。

晴海トリトンスクエアへは約300mで、徒歩4分程度でしょう。東京オリンピックの選手村があった「晴海フラッグ」までは約700~800m、徒歩10~12分程度になりそうです。

晴海フラッグの想定居住人口は1万2000人にのぼるので、地下鉄の利用者数の確保という点で、晴海駅の位置は重要です。計画段階では、勝どき駅と晴海駅を「統合」して一駅にする案もありましたが、それぞれに駅を設けることで、利用者増を図る方針で決着したようです。

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豊洲市場駅は環二通りに

晴海から運河をくぐって豊洲大橋の付け根で環二通りの下に入ります。豊洲市場に接する形で豊洲市場駅を配置するようです。ゆりかもめの市場前駅とも乗り換えられます。

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有明・東京ビッグサイト駅は357号手前に

豊洲市場からは環二通りをたどって、有明コロシアムの東側に終点の有明・東京ビッグサイト駅ができそうです。国道357号線の手前に駅を配置し、将来の延伸方向に柔軟性を持たせられるよう配慮するとみられます。

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東京駅はなぜ「日本橋」なのか

以上が、臨海地下鉄計画のルートと駅位置の概略予想です。事業計画に基づいてはいますが、あくまでも筆者の予想です。

この計画を以前からご存じの方なら気付かれたと思いますが、過去の想定から大きく変わったのが東京駅の位置です。臨海地下鉄は、つくばエクスプレス(TX)と東京駅で接続し直通運転する計画があり、TX東京駅は丸ノ内仲通りの地下(丸ビル裏)を想定しています。そのため、臨海地下鉄の東京駅も丸ノ内仲通りになるとみられていました。

ところが、今回示された事業計画では、臨海地下鉄の東京駅は八重洲側で、しかも呉服橋交差点付近という、どちらかといえば「日本橋」とされるエリアとなりました。

この理由を想像するのは難しくなく、首都高速道路の改良工事と同時施工することを想定しているのでしょう。

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