沖縄美ら海水族館では、深海魚「ハナアマダイ」の展示を開始しました。2012年に発見された新種で、世界初展示です。
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琉球列島固有種
沖縄県本部町にある沖縄美ら海水族館は、2020年1月20日、「ハナアマダイ」の世界初展示を始めたと発表しました。
同水族館によりますと、アマダイ科魚類は、日本で5種のみが確認されています。ハナアマダイは、2012年に新種として報告された琉球列島固有種で、水深100~200m付近に生息します。
一般的にアマダイの仲間は泥底に巣穴を掘ることが知られていますが、ハナアマダイは生体の観察や飼育例がなく、その生態はほとんど明らかになっていません。「謎多き深海魚」と言ったところでしょうか。
沖縄本島沖合で採集
今回展示を開始したハナアマダイは、全長35cmの2尾。2019年12月に沖縄本島東部の沖合水深約350m付近の海底から採集しました。美ら海水族館の調査でハナアマダイを採集したのは初めてです。
採集した水深が深いため、水圧の変化による魚体への影響を考慮し、加圧水槽で5日間の加圧・減圧治療を施しました。水槽の環境にも慣れ、摂餌も良好なため、2020年1月から展示をスタートしたということです。
展示場所は、沖縄美ら海水族館の「深海への旅」コーナー。生物の状態により展示を終了することがあるとのことで、ご興味のある方はお早めに。
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