台風で被災して運休が続いている日南線南郷~志布志間が、2023年春ごろに復旧する見通しとなりました。JR九州が発表しました。
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築堤が崩壊
日南線は、2022年9月の台風14号による大雨で、大隅夏井~志布志間の線路の築堤が崩壊し、南郷~志布志間で不通となっています。被害状況が大きいことから、JR九州は調査に時間がかかるとして、これまで復旧見通しを発表していませんでした。
その調査が終了し、JR九州は2022年10月24日の社長会見で同区間の復旧予定を発表。2023年春ごろに運転再開できるとの見通しを示しました。
輸送密度171
JR九州によると、日南線大隅夏井~志布志間において、線路下の築堤が約5m、高さ約15mにわたって崩れていました。JR九州の古宮洋二社長は記者会見で、「シラス台地でもろいところがあり、木を伐採してドローンを飛ばし、人が入って調査した」と、被害状況の確認に時間がかかった理由を説明しました。
現場が海岸沿いの急斜面で、大型重機を搬入するのが難しいこともあり、復旧工事に時間がかかるとのこと。そのため、運転再開のメドを2023年春ごろとしました。
日南線の油津~志布志間の輸送密度は、2020年度で171にとどまります。利用者がきわめて少ない路線であることから、被害状況が悪ければ復旧が危ぶまれる声もありました。しかし、まずは元通りになるということで、胸をなで下ろす人も多そうです。(鎌倉淳)
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