長野県須坂市の「峰の原高原スキー場」に大型スノーボード施設が誕生します。世界レベルの施設「ハイ カスケード パーク」を導入。スノーボーダーの新たな拠点になりそうです。
旧経営者が運営撤退
峰の原高原スキー場は、長野県東部、菅平高原に近いスキー場で、1973年に開設されました。当初は施設所有者の地元財団法人・仁礼会の直営で、1985年から株式会社峰の原スキー場の運営となり、2001年から同スキー場東側でゴルフ場を経営する菅平峰の原グリーン開発に賃貸していました。
面積約50haに9コース、リフト3基を備えます。標高差170m、10コースと規模は大きくありませんが、迷いにくいコースレイアウトで、ファミリー向けゲレンデとして親しまれてきました。
とはいえ、大型ゲレンデで知名度も高い菅平スノーリゾートのカゲに隠れがちで、近年は利用者数が低迷。菅平峰の原グリーン開発が、2017-2018年シーズンを最後に撤退を表明した後、運営者が決まっていませんでした。
アメリカブランドのスノーパーク
後継運営者がようやく決まり、2018年8月8日に、須坂市で発表されました。新運営者は東京の「アクアプラネットグループ」です。
アクアプラネットグループでは、峰の原スキー場にスノーボード施設「ハイカスケード パーク」を導入します。
これは、アメリカ・オレゴン州で開催されている世界的に有名な「ハイカスケートスノーボードキャンプ」のブランドを使ったスノーパークです。アメリカのスキー場安全基準を基に設計や管理を行い、アメリカの初心者用プログラムも取り入れます。
アメリカンフードも登場
同社では、同様のパークを2008~11年に白馬八方尾根で、2016~2017年に奥志賀高原で手がけてきました。スキー場全体の経営は初めてで、峰の原高原スキー場をアメリカンスタイルのアトラクションがそろう常設のスノーテーマパークにしたい考えです。
これまで同様、スキー場の設備も残し、ファミリー向けサービスを充実させるとのこと。レストランもリニューアルし、アメリカンフードなどを提供する構想だそうです。
施設に関しては、土地は仁礼会が引き続き所有し、リフトなどのスキー場施設はアクアプラネットグループが保有します。契約期間は15年です。
2019年シーズンは、12月下旬から営業を開始する予定。峰の原高原に誕生する個性的なゲレンデは、スノーボーダーの新拠点として親しまれそうです。(鎌倉淳)