上越新幹線の最高速度が275km/hに引き上げられます。全車両がE7系に統一され、東京~新潟間が最短1時間29分で結ばれそうです。E2系は引退です。
最大8分短縮
JR東日本は、上越新幹線の全車両をE7系に統一し、大宮~新潟間で最高速度275km/hでの運転を開始すると発表しました。現行の240km/hから、35km/hの速度向上です。これにより、大宮~新潟間の所要時間は最大7分短縮します。
JR東日本では、上野~大宮間の埼玉県内区間において、現行の最高速度110km/hを130km/hに引き上げる工事も進めており、1分の時間短縮を目指しています。これをあわせると、東京~新潟間で最大8分の時間短縮が実現します。
現在の上越新幹線の最速達列車は、下り「とき311号」で、東京~新潟間の所要時間が1時間37分。8分の時短により、最短1時間29分が実現できる見通しとなり、東京~新潟間で1時間20分台の列車が誕生しそうです。
東京~高崎間で線路を共有する北陸新幹線も、時間短縮の恩恵にあずかれます。大宮~高崎間で2分の時間短縮が実現するため、東京~高崎間で3分の時間短縮が図られそうです。
2023年春ダイヤ改正で実施か
JR東日本は、速度向上のための工事として、吸音板設置や防音壁かさ上げをします。測量・工事期間は、2019年5月中旬から4年程度を予定しており、2022年度末に完了する予定。
上野~大宮間の工事については、2018年5月下旬から2年程度の予定で行われており、順調に進めば2020年3月ダイヤ改正で1分の時短が実施されそう。
大宮~新潟間に関しては、JR東日本は具体的な速度向上時期などは未定としていますが、順調なら2023年春のダイヤ改正で実施されそうです。
E2系、E4系が引退へ
上越新幹線がE7系に統一されるということは、現在走っているE2系とE4系が引退することを意味します。
オール2階建て新幹線E4系については、すでに2020年度末に引退することが公表されています。その2年後に、E2系も上越新幹線から姿を消すことになります。
近年の新幹線高速化の波から、やや取り残されてきた上越新幹線ですが、今後数年で一新しそうです。(鎌倉淳)