JR四国が予讃線に新たに導入する観光列車「伊予灘ものがたり」の運転日と時刻表、価格が決まりました。また、車内で提供される食事などの詳細も発表されました。運転開始日は2014年7月26日。その後、週末と祝日に1日2往復運転されます。さらに、所定の運転日以外にも貸切運転が実施されます。
キハ47気動車を改造
「伊予灘ものがたり」は、愛媛県の生活、文化、歴史に触れるとともに、柑橘類に代表される地元産品が味わえる列車をめざしてJR四国が運転するものです。運転区間は予讃線松山~伊予大洲・八幡浜間(海回り)。キハ47形気動車2両を改造した車両が導入されます。
画像:JR四国プレスリリース
「伊予灘ものがたり」の車内は、クラシックな褐色の木肌に、洋風のソファー、和風建築の障子をイメージした窓のデザインを組み合わすなど、和と洋を調和させた懐古調のデザインです。1号車「茜の章」は、和座椅子の畳席を設けるなど、「和」のテイストが深く感じられる車両。2号車「黄金の章」は、バースタイルのダイニングカウンターをもつモダンスタイルのインテリアです。
1号車・2号車とも、伊予灘の絶景を望む海向き展望シート7席、4人用ボックス8席、2名用対面シート10席の計25席が設置されます。キハ47とは思えない内装です。
画像:JR四国プレスリリース
運転は週末のみで、1日2往復4便です。それぞれの列車に「大洲編」(松山→伊予大洲)、「双海編」(伊予大洲→松山)、「八幡浜編」(松山→八幡浜)、「道後編」(八幡浜→松山)という愛称が付けられました。これらのうち、大洲編、双海編、八幡浜編では、沿線のレストラン等と提携し、地元素材等を使った事前予約制の食事が提供されます。この食事が、「伊予灘ものがたり」の目玉です。
注目のメニューは、「大洲編」は野菜をふんだんに使用したモーニングセット(2,500円)。「双海編」は地元の旬の食材にこだわったランチ(4,500円)。「八幡浜編」では瀬戸内産の山海の幸をふんだんに使用したフランス料理松花堂弁当(4,500円)です。「道後編」では、食事提供はありませんが、飲み物やオードブルなどの車内販売が行われます。車内で使用する陶器は砥部焼。食事の予約は、座席の指定と同時または指定を受けた後、利用日の4日前までです。
各列車には女性アテンダントが乗務し、観光案内や車内販売などが実施されます。車内販売メニューは、アルコールや愛媛の柑橘類を使用したジュース、デザートなどです。
「伊予灘ものがたり」は全車指定席で、乗車券の他に普通列車用グリーン券が必要です。したがって、「伊予灘ものがたり」の価格は、運賃とグリーン指定券を合わせた料金になり、松山~伊予大洲間が1,930円、松山~八幡浜間は2,260円です。グリーン指定席券の発売は、乗車日の1カ月前の10時からです。
なお、「伊予灘ものがたり」の運行に合わせ、予讃線伊予市~伊予大洲間(海回り)に、「愛ある伊予灘線」という路線愛称が付けられます。
「伊予灘ものがたり」の運転日と時刻表
■「伊予灘ものがたり」の運転日
2014/7/26~2015/3/29までの土日祝(12/28-1/4は除く)
■「伊予灘ものがたり」の時刻表
1便「大洲編」 松山9:10→下灘9:51→伊予長浜10:11→伊予白滝10:21→伊予大洲10:33
2便「双海編」 伊予大洲10:52→伊予白滝11:08→伊予長浜11:28→下灘12:03→伊予上灘12:27→松山13:12
3便「八幡浜編」 松山13:28→伊予上灘14:05→下灘14:19→伊予長浜14:52→伊予白滝15:04→伊予大洲15:19→八幡浜15:50
4便「道後編」 八幡浜16:05→伊予大洲16:28→伊予長浜16:51→下灘17:11→伊予市17:39→松山18:06