京王が高尾山口に日帰り温泉を掘り当てた! 「京王高尾山温泉」は登山者8人に1人が入浴と皮算用?

最近高尾山を訪れたことがある方なら、京王高尾山口駅とケーブル清滝駅の間で、温泉掘削をしていたことをご存じかもしれません。清滝駅へ向かう細い道の横で、ボーリング装置がそびえていました。それがついに成功して、温泉を掘り当てたとのことです。京王電鉄が発表しました。

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駅前スーパー銭湯

京王電鉄が最初に温泉掘削を発表したのは2012年11月。当時は2014年夏の開業を目指していたのですが、思うように温泉が湧かなかったのか、その後は沈黙。このたび、ようやく「温泉の湧出が確認できた」とのことで、温浴施設の開業時期の発表に至りました。それによりますと、日帰り温泉施設は京王高尾線・高尾山口駅に隣接する位置に、2015年春に開業させるとのこと。湧き出した温泉はアルカリ性単純温泉で、源泉には「京王高尾山温泉」の名を付けました。いわゆる駅前温泉、駅前スーパー銭湯です。

温浴施設は駅前に展開し、敷地面積約3830平方メートルに及びます。鉄骨2階建てで、施設の建築面積は約1080平方メートル、延べ床面積は約1790平方メートルと巨大。施設内にはリラクセーションコーナーやレストランなども設置します。

京王高尾山口日帰り温泉
京王高尾山温泉(画像:京王電鉄)

週末はイモ洗いに?

ところで、高尾山の登山者数は年間300万人。温浴施設の利用者数は年間40万人を見込んでいるとか。全員が登山者だとすると、8人に1人が利用することを見込んでいることになります。実際は周辺住民の利用もあるでしょうが、それでも20人に1人くらいの登山者はお風呂に入って帰るのでしょうか。だとすると、これだけの大規模な日帰り温泉施設でも、シーズンの週末は満員の芋洗いになるかもしれません。

気になるのは温泉湧出量ですが、毎分300リットルとのこと。単一温泉施設としては十分豊富な量で、掛け流しもできるほどの湯量です。しかし、温度が26度と低いのでボイラーで湧かす必要があり、掛け流しにはならず循環湯となるでしょう。

温浴施設の開業に合わせ駅舎もリニューアルします。デザインは建築家・隈研吾氏に依頼しました。八王子市と協調して、駅横にある観光案内所を駅舎内へ移設させるほか、駅前広場のリニューアルも行われます。女性客から要望の多かったトイレも増設されるそうです。たしかに、現在の高尾山口駅前のトイレはかなり貧弱なので、トイレ増設を歓迎する人は多いでしょう。

京王高尾山口リニューアル
(画像:京王電鉄)

温浴施設の価格などは未発表です。おそらくは、京王電鉄の往復きっぷなどとセットになった「高尾山温泉きっぷ」などが発売されるのではないでしょうか。

高尾山には、ビアガーデンもあります。2015年シーズンは、高尾山で「鉄道+ハイキング+ビアガーデン+温泉」が楽しめるようになるわけで、アウトドアレジャーゾーンとして充実しそうです。

高尾山詳細コースガイド

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