東九州自動車道の清武南IC~日南北郷インターチェンジが2023年3月25日に開通します。これにより、宮崎市内から日南市中心部まで高速道路で直結します。ドライバーには便利になりますが、JR日南線には逆風です。
清武南~日南北郷間が開通
東九州自動車道は、北九州市を起点に大分県、宮崎県を経て鹿児島市に至る延長436kmの高速道路です。
2016年4月に椎田南IC~豊前IC間が開通し、北九州市から宮崎市までが高速道路でつながりました。宮崎以南の日南方面への延伸事業にも着手しており、2023年3月25日に日南市まで開通することが発表されました。
3月25日に開通するのは、清武南IC~日南北郷IC間17.8kmです。その先、日南北郷~日南東郷間は開通済みなので、宮崎市内の清武JCTから日南東郷ICまでの28kmが高速道路でつながります。
日南東郷ICは日南市中心部に近接しており、飫肥や油津までも遠くありません。日南市内への自動車アクセスが格段に改善されることになります。
通行無料でJRの半分
開通区間は片側1車線で、通行料は無料です。宮崎市役所~日南市役所間の所要時間は、主に国道220号経由の1時間8分から24分短縮し、約44分になる見通しです。
競合するJR日南線は、宮崎~日南間の所要時間は約1時間20分です。国道経由なら自動車と互角でしたが、高速道路経由ではJRの半分の所要時間で、勝負にならない時間差になりそうです。
残る区間も事業着手へ
東九州自動車の残る未開通区間は、日南東郷インターチェンジから鹿児島県の志布志インターチェンジまでです。
南郷~奈留間を除き事業着手済みで、全通も視野に入ってきました。ほぼ全線が日南線と平行しています。
全通まではまだ少し時間がかかるでしょうが、最新の高速道路が延びるにつれ、鉄道ローカル線を維持する意味も問われてきそうです。(鎌倉淳)