「ひがし・きた北海道フリーパス」2023年改定の全詳細。値上げ、日数短縮、誰でも購入可能に

新千歳空港駅でのみ発売に

JR北海道がPeach、AIRDO、ANAの航空3社とタイアップして発売している「ひがし北海道フリーパス」「きた北海道フリーパス」が、2023年度にリニューアルします。値上げのうえ、有効期間も短縮されますが、タイアップ航空会社利用者以外でも購入可能になります。

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リニューアルして継続発売

JR北海道は、Peach、AIRDO、ANAの航空3社とタイアップして発売している「ひがし北海道フリーパス」「きた北海道フリーパス」について、2023年4月8日以降を利用期間として継続発売することを発表しました。

同時に、価格や有効期間、購入方法を改定し、リニューアルすることも明らかにしました。価格を1,000円値上げして、有効期間は1日短縮、新千歳空港駅の券売機でのみ発売となります。

Peach北海道フリーパス

エアドゥ北海道フリーパス
画像:JR北海道

 

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「ひがし・きた北海道フリーパス」2023年度版の概要

新たな「ひがし北海道フリーパス」「きた北海道フリーパス」の概要は以下の通りです。

■商品名
「Peachひがし北海道フリーパス」「Peachきた北海道フリーパス」
「AIRDOひがし北海道フリーパス」「AIRDOきた北海道フリーパス」
「ANAきた北海道フリーパス」
※ANAの「ひがし」は設定なし。

■効力
「各フリーエリアのJR線特急・普通列車の自由席が乗り降り自由」+「各社利用券1,000円分」
※各社利用券は、PeachとAIRDOが機内販売の利用券、ANAが新千歳空港、旭川空港、稚内空港のANA FESTA(売店)での利用券

■利用期間
2023年4月8日~10月3日

■発売期間
2023年4月8日~9月30日(当日または翌日利用開始分のみ発売)

■有効期間
「ひがし」…4日間
「きた」…3日間

■価格
「ひがし」…おとな17,380円、「U25」13,680円、こども9,190円
「きた」…おとな14,150円、「U25」 11,520円、こども7,570円
※U25は中学生以上25歳以下

■発売箇所
新千歳空港駅の指定席券売機、話せる券売機(みどりの窓口や他駅では販売なし)。
※U25は年齢確認のため、話せる券売機のみで発売。

■フリーエリア
「ひがし」…小樽、新千歳空港以東の函館線、石北線以南。

ひがし北海道フリーパス2023
画像:JR北海道プレスリリース

「きた」…小樽、新千歳空港以東、富良野以北の函館線、宗谷線。

きた北海道フリーパスフリーエリア
画像:JR北海道プレスリリース

 

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新千歳空港駅券売機でのみ発売に

これまでの「ひがし北海道フリーパス」「きた北海道フリーパス」は、到着空港最寄りの駅窓口で、Peach、AIRDO、ANAの搭乗券を提示して購入する形でした。

リニューアルにより、窓口販売ではなくなり、新千歳空港駅の券売機でのみ販売となります。搭乗券の提示が必要なくなるため、誰もが買える形となります。

そのかわり、Peach、AIRDO、ANAの1,000円利用券がセットになっています。各航空会社を利用しない人は、事実上1,000円を各航空会社に「寄付」する形となります。また、利用券は帰路で使えますので、往路はどの航空会社を利用しても関係ありません。

つまり、これまでは「往路」で3社を使うことが条件でしたが、リニューアルでは「帰路」で3社を使うことを求めているわけです。帰路に3社を使わない方は、1,000円の利用券を捨てることになります。

なお、ANAだけはANAFESTAという空港売店での利用となりますが、利用時に搭乗券の提示を求められますので、ANA利用者以外は利用券を使用できません。

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道内他空港到着便は利用不可に

新千歳空港駅券売機のみで販売となったため、道内他空港到着便では、事実上、購入できなくなりました。

これまでは、Peachなら新千歳、釧路、女満別到着便が、AIRDOなら新千歳、旭川、帯広、釧路、女満別到着便が、ANAなら新千歳、旭川、稚内到着便が、それぞれ対象となっていて、到着空港最寄駅でフリーパスを購入できました。リニューアルでは、新千歳空港到着便でのみ購入できることになります。

一方、帰路は、フリーエリア沿線の空港発着の便も利用できます。Peachは新千歳、釧路、女満別出発便で、AIRDOは新千歳、旭川、帯広、釧路、女満別空港出発便で、機内利用券が使用できます。ANAは新千歳、旭川、稚内の3空港のANAFESTAで利用できます。

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1日あたり33~43%の値上げ

価格は1,000円の値上げです。

さらに、有効日数がそれぞれ1日短縮され、「ひがし」が4日間、「きた」が3日間となりました。

1日あたりの価格は、「ひがし」が4,345円、「きた」が4,716円となります。これまでは3,276円、3,287円でしたので、「ひがし」が33%、「きた」が43%の大幅値上げとなります。

JR北海道全線が乗り放題の「北海道フリーパス」が7日間27,430円ですので、1日当たり3,918円です。1日当たり価格では「北海道フリーパス」よりも高くなりました。

依然として利用価値高く

もちろん絶対金額では「ひがし」「きた」のほうが安いですし、3、4日間あれば十分という旅行者も多いでしょう。したがって、「ひがし・きたフリーパス」は、短期でJR北海道線を乗り回りたい方にとって、利用価値の高い乗り放題きっぷであることに変わりありません。

何より、実質的に誰でも利用可、となった点は、旅行者にとって大きなメリットでしょう。正直なところ、1,000円の機内販売利用券など、たいした使い道はないので、捨てたとしても気にする必要は小さいです。「誰でも使える北海道フリーパスが新千歳空港で新発売になった」と捉えれば、旅行者にとっては朗報です。

一方で、4~5日かけてのんびり北海道を回りたい方や、新千歳空港以外の利用者には残念な改定となります。(鎌倉淳)

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