日高線の鵡川~様似間の廃止日が、2021年4月1日に繰り上げられます。すでに運転はしていませんが、同日を以て正式廃止となります。
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6年前の高波で
日高線の鵡川~様似間は、2015年1月の高波被害などにより厚賀~大狩部間で土砂流出が発生し、鵡川~様似間が不通となっています。JR北海道と沿線の自治体は長い協議の末、2020年10月にこの区間を廃止してバスに転換することで合意。「鉄道事業廃止届」を国土交通省に提出していました。
鉄道路線の廃止は届け出から1年後が原則なので、当初の廃止予定は2021年11月1日でした。しかし、すでに運転しない路線であることから、沿線自治体とJRが廃止日の繰り上げに同意。国土交通省は「廃止日を繰り上げたとしても公衆の利便を阻害するおそれがない」とし、2021年4月1日付での廃止を認可しました。
これにより、日高線鵡川~様似間は、運休後6年余を経て、「最終運転」のないまま正式廃止となります。
新交通体系に
正式廃止にともない、運休対応としてのJRのバス代行運転は3月31日をもって終了します。4月1日からは、廃止を受けて代替バスが設定され、沿線の公共交通は新しい交通体系に切りかわります。
JR北海道は「鉄道事業廃止後の地域交通や沿線自治体のまちづくりに対する必要な支援に加え、日高地域の持続的な交通体系の運営に協力していく」とコメントしています
JR北海道は、2016年に道内5区間の廃止方針を明らかにしていますが、日高線が3区間めの廃止となります。残る2区間の留萌線の深川~留萌間、根室線の富良野~新得間については、現段階で廃止の合意には至っていません。
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