運休が続く日高線鵡川~様似間の復旧費について、JR北海道は、総額139億円に上るとの試算を示しました。高波被害からの復旧費にくわえ、今後の老朽化対策費などがかさむためです。
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防災・老朽対策費が53億円
日高線は、2015年1月の高波被害で鵡川~様似間が運休しています。この区間の復旧について、JR北海道は復旧費が38億円かかるとの試算を示していました。
しかし、2016年8月の台風による被害が拡大し、その復旧費なども含めた総額については、これまで明らかにしていませんでした。
日本経済新聞2016年11月8日付によりますと、JR北海道は平取町で行った沿線自治体との協議で、復旧費の総額が139億円にのぼることを示しました。
139億円の内訳は、高波被害からの復旧費(38億円)と今後10年間の防災対策・老朽対策費(最小限で53億円)のほか、8月の台風被害による復旧費48億円です。
JRも地元自治体も負担できない
なんというか、積み上げる金額を積み上げまくっている、という気もしないではありません。
ただ、日高線は古い路線ですし、今後も安全な運行をするならある程度の金額が必要なのは間違いなく、それが53億円、ということのようです。また、高波と台風被害の直接的な復旧費だけで総額86億円かかるというわけです。
本気で復旧する気なら、もう少し金額の圧縮ができるのでは、という気もしないではありません。が、少々圧縮しても、JRが赤字路線に投資する金額としては大きすぎますし、地元自治体が支えられる金額でもありません。
JRも地元自治体も費用負担できないことは明らかで、復旧への道のりは厳しそうです。(鎌倉淳)
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