JR西日本は、2021年10月2日にダイヤ見直しをおこない、在来線の運行本数を約1%削減します。2022年3月改正ではさらなる減便も実施します。
15年ぶり秋ダイヤ改定
JR西日本は、2021年10月2日にダイヤ見直しを実施し、在来線の運行本数を127本削減すると発表しました。対象となったのは乗車率5~20%の列車で、削減率は約1%です。JR西日本の10月ダイヤ改定は、2006年以来15年ぶりです。
京阪神エリアでは、JR京都、神戸、琵琶湖、大和路線などで減便を実施します。
具体的には、琵琶湖線が米原~長浜間で、日中時間帯で毎時2本を1本に。JR京都線の高槻~京都間で、土休日の日中に毎時8本を4本にします。
JR神戸線の須磨~西明石間では、土休日の午前中に普通毎時8本を4本に。山陽本線の姫路~網干間では、日中毎時4本を3本に。網干~上郡間で、毎時2本を1本に。赤穂線の相生~播州赤穂間で、日中毎時2本を1本にします。
大和路線の木津~加茂間でも、日中毎時2本を1本にします。
大きな変化といえるのは、日中30分間隔が60分間隔に変わる、米原~長浜間、網干~上郡間、相生~播州赤穂間、木津~加茂間でしょうか。60分間隔というのは、近郊電車というには本数が少なく、地方路線になってしまった印象があります。
通勤時間帯の削減も
京阪神以外でも、ローカル線の日中時間帯を中心に列車の削減がおこなわれます。エリア別の削減本数は近畿60、北陸11、北近畿5、南紀14、岡山17、山陰20です。前回のダイヤ改正で減便が行われた広島地区などは、今回の見直し対象に含まれていません。
全体的に見て、削減されたのは末端区間や、利用者が極端に少ない列車です。通常は実施しない秋のダイヤ見直しとあって、大幅なダイヤ組み替えには踏み込んでおらず、想像していたよりは小幅な修正にとどまった印象もあります。
ただ、減便はこれで終わりではなく、JR西日本は、2022年春には、通勤時間帯も含む本格的な減便に踏み込む姿勢を見せています。具体的な内容は発表されてはいませんが、近畿圏では、路線により運行サイクルの見直しが行われる可能性もありそうです。(鎌倉淳)