JR各社から2019年ゴールデンウィークの列車利用状況が発表されました。10連休ということで、JR各社とも史上空前の利用者数を記録。とくに、JR北海道が好調でした。詳細をランキング形式で見ていきましょう。まずは、新幹線からです。
新幹線利用者数ランキング2019年大型連休版
1 東海道新幹線(新横浜~静岡)457.9万人(118%)
2 山陽新幹線(新大阪~西明石)227.1万人(129%)
3 山陽新幹線(岡山~広島)171.7万人(131%)
4 東北新幹線(大宮~宇都宮)165.8万人(127%)
5 東北新幹線(那須塩原~郡山)143.7万人(122%)
6 上越新幹線(大宮~高崎)142.3万人(114%)
7 山陽新幹線(広島~新山口)120.0万人(135%)
8 山陽新幹線(新下関~小倉)109.3万人(137%)
9 山陽新幹線(小倉~博多)97.9万人(134%)
10 北陸新幹線(高崎~軽井沢)78.9万人(120%)
11 東北新幹線(古川~北上)68.5万人(123%)
12 九州新幹線(博多~熊本)44.5万人(120%)
13 北陸新幹線(上越妙高~糸魚川)41.2万人(126%)
14 上越新幹線(越後湯沢~長岡)37.3万人(117%)
15 東北新幹線(盛岡~八戸)33.5万人(127%)
16 九州新幹線(熊本~鹿児島中央)22.6万人(120%)
17 山形新幹線(福島~米沢)14.5万人(120%)
18 北海道新幹線(新青森~新函館北斗)12.3万人(145%)
19 秋田新幹線(盛岡~田沢湖)10.3万人(114%)
20 山形新幹線(山形~新庄)4.0万人(117%)
上記のランキングは、JR各社から広報発表された数字をまとめたものです。JR各社によって、区間選定の基準などがばらばらであることをご承知おきください。カッコ内は前年同日比です。
過去最高の乗車率
さて、2019年のゴールデンウィークは4月27日から5月6日まで10連休。JR各社の利用状況の調査期間は、4月26日~5月6日の11日間です。未曾有の10連休ということで、各新幹線とも利用者数を大きく増やしました。
もっとに利用者数の伸びが大きかったのが、北海道新幹線。前年比145%の大活況です。2018年のゴールデンウィークは秋田新幹線より利用者が少なかったのですが、今年は上回りました。北海道新幹線の平均乗車率は52%に達し、開業初年度だった2016年のゴールデンウィークの乗車率(44%)を上回って過去最高を記録しています。
山陽新幹線も好調で、新下関~小倉の前年比137%は北海道新幹線に次いで高い数字です。
休みが長かったため、首都圏や関西圏から北海道や九州へ足を伸ばす旅客が多かったことをうかがわせます。
上越、秋田は伸び悩み
反面、上越新幹線は大宮~高崎が114%、越後湯沢~長岡が117%と伸び悩みました。
上越新幹線では、4月28日に発生した停電で22本が運休しました。その影響もありそうですし、2階建て新幹線E4系の運用が減少し、E7系に置き換わったことで供給座席数が減少した可能性もありそうです。
秋田新幹線も114%と、伸び率は低くなっています。はっきりとした理由はわかりませんが、秋田新幹線はもともと乗車率が高いうえに、全車指定席のため伸びしろが小さいという事情がありそうです。
また、秋田新幹線の連休中の指定席供給数は前年比97.1%と低くなっていました。こうしたことから、他新幹線に較べて、伸び率を跳ね上げにくかったのかもしれません。(鎌倉淳)