最後の寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」を残すには。「カシオペア」「はまなす」廃止で、定期夜行列車は2系統のみに

2015年9月2日付北海道新聞が、寝台特急「カシオペア」と急行「はまなす」の2016年3月での廃止を報じました。予想されていたことですので驚きはありませんが、寂しいことに変わりありません。これで、日本の寝台特急は「サンライズ出雲・瀬戸」を残すのみとなります。

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残る夜行は「サンライズ」と「ムーンライト」

北海道新聞によりますと、「カシオペア」「はまなす」は、2016年3月の北海道新幹線新函館北斗~新青森の開業に合わせ廃止になる見通しとのこと。「カシオペア」は年数回だけ上野~札幌間で臨時運行する案もあるそうですが、実施されるにしても団体列車になる可能性が高そうです。

これで、定期列車の寝台特急は「サンライズ出雲・瀬戸」(東京~出雲市・高松)だけになります。夜行列車としても定期列車は「サンライズ」のみとなり、そのほか、不定期列車として「ムーンライトながら」「ムーンライト信州」が残るだけとなります。

サンライズ出雲

「出雲」の乗車率は良い

となると、最後の寝台特急で最後の定期夜行列車となった「サンライズ」がいつまで走るのか、という点に注目せざるを得ません。現時点では、出雲方面にも高松方面にも新幹線建設の予定はありませんので、第三セクター化による列車廃止の恐れはありません。乗車率も廃止になるほど低くはないようで、とくに「サンライズ出雲」は良く利用されていて、週末は満席になることも珍しくありません。

気になるのは車両の経年です。「サンライズ出雲・瀬戸」の運転開始は1998年で、使用車両である285系も同じ年に使われ始めています。2015年現在での車齢は17年ですので、少なくともあと十年程度は使うことができそうです。2014年から順次リニューアルも行われています。

乗って残そう「サンライズ」

ただ、285系は5編成が作られたのみで、その後、増備はありません。となると、車体の老朽化が進んだ十数年後には、廃止される可能性が少なくありません。

新たに車両を新造してまで存続するかどうかは、そのときになってみないとわかりませんが、よほど採算が良くないと難しいでしょう。もし「サンライズ出雲・瀬戸」が廃止されれば、日本から定期の寝台列車と夜行列車が姿を消すことになります。

「最後の寝台特急」にいつまでも走り続けて欲しいと願うのならば、私たちが利用するしかありません。チケットが取るのが難しいくらい満席続きになれば、きっといつまでも存続できるでしょう。

乗って残そう「サンライズ」。

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