JR北海道でキハ183系が引退へ。特急減便も検討。「オホーツク」間引き、「サロベツ」廃止の可能性

JR北海道が、老朽化したディーゼル車両を廃止する方針を打ち出しました。これは、同社の西野史尚副社長が2015年1月13日の記者会見で述べたもので、日本経済新聞北海道版が報じました。

廃止方針の具体的な車種は明らかにされていませんが、キハ183系が該当するのは間違いなさそうです。

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「故障が多いものは車両を整理」

西野副社長は、記者会見で「旧形式で他社では走っていないものも多い。故障が多いものは車両を整理することを考えなければならない」と述べたということです。JR北海道では、キハ183系が車両の非常ブレーキが作動しない状態で運行していたことが明らかになったばかりですが、こうした事故が続いているだけに、古い車種を維持するのは限界とみて、車種そのものの引退を検討しているようです。

JR北海道では車両数が不足しており、旧形式の車両の使用を中止した場合、西野副社長は「ダイヤは維持できない」としており、減便対応になる可能性を示唆しています。

現在、キハ183系を使用している定期列車は「北斗」「オホーツク」「サロベツ」の3列車です。「北斗」はともかくとして、「オホーツク」や「サロベツ」は利用者数が多くありません。そのため、「オホーツク」は一部列車を別車種に置き換えたうえで、運転本数が間引きとなるかもしれません。「サロベツ」は廃止になる可能性もあるとみられます。

オホーツク

キハ40も問題は同じ

キハ183系には「ニセコエクスプレス」などリゾート列車に改造されたものもあります。車種整理が目的ならば、こうしたリゾート車両も廃止される可能性が高いでしょう。

JR北海道の老朽ディーゼル車両としては、キハ183系のほかにキハ40もあります。こちらは特急型ではないので置き換えのペースは遅いでしょうが、根っこの問題は同じですから、遠からず姿を消すかもしれません。

JR北海道は、車両に投資できる金額を3月までに精査したうえで、ダイヤを精査する作業に入るとのことです。

形式キハ183・185系

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