JR北海道の国鉄型「赤電」711系が引退へ。代替に新型733系を投入、快速「エアポート」はロングシートに。

JR北海道の国鉄型車両711系が、2014年度中に運行終了し、引退することが決まりました。JR北海道が発表しました。「赤電」などとして人気のあった国鉄時代からの車両が、ついに姿を消します。置き換えとして2012年に登場した733系の最新型3000番台が投入されます。この733系3000番台は6両編成のロングシート仕様。快速「エアポート」に使われますので、快速「エアポート」にロングシート車が登場することになります。

広告

急行用車両としても活躍

711系は1967年に試作車が登場、1968年に量産車の製造が開始され、同年の小樽~滝川間電化時に投入されています。今から45年以上前のことですから、かなり古い車両です。筆者も、そんなに古いのか、と調べてみて驚きました。もっとも、現在残っている車両は、100番台といわれる1980年以降製造の42両です。

711系は、国鉄時代は急行用としても利用されましたが、1986年からは普通・快速列車のみの運用になっています。とはいえ、もともと2扉車だったこともあり混雑区間の運用には適さず、近年は函館本線の岩見沢~旭川間でもっぱら使われてきました。今回の711系引退で、JR北海道から国鉄型電車は全て姿を消すことになります。

711系赤電

733系3000番台はロングシート仕様に

かわりに投入される733系3000番台は、6両編成が5編成製造され、おもに札幌~新千歳空港間の快速「エアポート」に投入されます。中間に「uシート」を1両挟み、「uシート」以外はロングシート仕様です。このため、快速「エアポート」に初めてロングシート車が登場することになります。

ただし、快速「エアポート」は、4本に1本が特急「スーパーカムイ」の直通運転ですので、その列車だけは特急型のクロスシート車が引き続き運用されます。また、当面は従来の721系も混在するでしょうから、それもクロスシート車として残ります。実際には、何本かに1本の「エアポート」が、ロングシートになるとみられます。

北海道でロングシート車に乗りたくない!という旅行者も多いでしょう。が、快速「エアポート」はいつ乗っても混雑していますし、地元利用者は日常的に使う列車ですからやむを得ません。

それに、クロスシート車では座席に荷物を置く人も多く、乗客マナーはあまりいいとはいえません。ロングシート車のほうが、空席に座りやすかったりするものです。乗車定員は721系に比べ8%増えるそうですので、立つときは今より快適になるでしょう。

国鉄車輌誕生秘話

広告