伊豆箱根鉄道が芦ノ湖遊覧船を売却。箱根エリアの事業を縮小

富士急行に

伊豆箱根鉄道が芦ノ湖の遊覧船事業から撤退します。同社は十国峠のケーブルカーからも撤退しており、箱根エリアの事業を縮小しています。

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遊覧船3隻など売却

伊豆箱根鉄道は、芦ノ湖で手がける遊覧船事業を富士急行グループに売却すると発表しました。同社の芦ノ湖遊覧船は、箱根関所跡港~元箱根港~箱根園港~箱根関所跡港の順に寄港する形で運行しており、往復で約40分です。湖尻にもターミナルがありますが、現在、湖尻港は営業を中止しています。

売却の対象となるのは、定員700人の遊覧船が3隻と、遊覧船が寄港する「湖尻」「箱根園」「元箱根」「箱根関所跡」の4港、レストハウスのある「箱根 湖尻ターミナル」などです。

芦ノ湖の遊覧船は、小田急グループの箱根観光船(箱根海賊船)もありますが、伊豆箱根鉄道の芦ノ湖遊覧船は、それに比べると規模が小さく、新型コロナ禍で観光客の減少が続くなか、撤退を決めた形です。

伊豆箱根鉄道は2022年12月に、新会社「芦ノ湖遊覧船」を設立して遊覧船事業などを譲渡。新会社を2023年3月1日に、富士急行グループに売却する予定です。

芦ノ湖遊覧船
画像:富士急行プレスリリース
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十国峠に続き

伊豆箱根鉄道は、2022年2月に、十国峠レストハウスとケーブルカーを富士急行に売却したばかりです。

十国峠は箱根と伊豆を結ぶ道路の途中にあり、伊豆箱根鉄道としては、十国峠ケーブルカーに続いて芦ノ湖遊覧船事業を富士急に売却することで、伊豆・箱根エリアでの運輸事業を縮小する形になります。

一方、富士急行は富士山から箱根を経て伊豆に向かうエリアで観光事業を拡大します。芦ノ湖遊覧船では、運休している湖尻ターミナルへの寄港も再開する可能性が高そうです。(鎌倉淳)

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