東急電鉄が2021年3月13日ダイヤ改正の詳細を公表しました。田園都市線では、日中時間帯に毎時8本あった各停を毎時6本に削減し、駅によっては最大12分待ちのタイミングも発生します。
日中時間帯に減便
東急電鉄は2021年3月13日にダイヤ改正を実施します。大幅なダイヤ変更が行われるのが田園都市・大井町線です。平日、土休日の日中時間帯に、以下のような改正が予定されています。
【平日・土休日の日中時間帯】
○渋谷発下り
・現行:急行4本、準急2本、各停8本
・改正後:急行3本、準急3本、各停6本
○中央林間発上り
・現行:急行(渋谷方面)3本、急行(大井町行)2本、準急2本、各停6本
・改正後:急行(渋谷方面)3本、急行(大井町行)3本、準急3本、各停6本
○大井町発下り
・現行:急行4本、各停10本
・改正後:急行3本、各停9本
このダイヤの詳細が公表されました。交通新聞社の「トレたび」サイトから、表示したものを見ていきます。
下り時刻表
まずは、田園都市線下り「渋谷→中央林間」です。12時~13時台の時刻表を表示しています。
渋谷発で見ると、急行と準急が10分間隔で発車し、その間に各停が10分間隔で発車します。全列車の運転間隔はちょうど5分間隔で、東京メトロ半蔵門線の運転間隔をそのまま持ち込んだ、効率のいい形になっています。
急行・準急はいずれも押上発で、東武線直通列車は田園都市線内で各駅停車となっているのも特徴的です。
急行が通過する都内4駅(池尻大橋、駒沢大学、桜新町、用賀)は、5分から10分間隔となります。利用者の多い都内の駅でも、10分程度、列車間隔が空くことになります。
渋谷発の各停のうち、急行の後を走る列車は、二子玉川で大井町線からの急行に連絡します。
「二子玉川→中央林間」では、大井町線からの直通列車が合流するので、急行・準急停車駅の列車本数が増え、たとえば二子玉川駅では、4~9分間隔で速達列車が発車します。二子玉川~長津田間に関しては、速達列車優位が明確なダイヤとなっています。
逆に、急行が通過する川崎市内の梶が谷、宮崎台、宮前平では毎時6本の発着にとどまり、待避駅の違いから9~11分間隔となります。
上り時刻表
つづいて、上り「中央林間→渋谷」も見てみます。なお、列車種別は一部正確に表示されていません。
長津田発のパターンで見ると、08分に渋谷方面急行が出た後、16分に大井町急行、22分に準急と出発します。6~8分間隔で急行または準急が出発します。このうち、大井町急行は、二子玉川で渋谷行き各停に接続します。
宮前平、宮崎台、梶が谷の各駅では、8~12分間隔となります。日中時間帯で最大12分待ちというのは、東急線の主力路線では珍しいでしょう。これらの駅は、2019年度で1日5~6万人の乗降客数ですが、新型コロナで相当数が減ったということでしょうか。
都内の急行通過駅でも、最大11分待ちが生じています。1日の乗降客数が、駒沢大学が約8万人、桜新町、用賀は約7万人です。これだけの駅で10分空くとなると、使いづらいと感じる利用者もいるかもしれません。
上りでは、東武線直通は急行と各停になっています。
各停の待避駅に変化
日中時間帯の各駅停車は、二子玉川で大井町線急行と接続し、梶が谷、鷺沼、長津田の3駅で待避する列車と、桜新町、鷺沼、江田、長津田の4駅で待避する列車の2パターンになります。
上りは、長津田、江田、鷺沼の3駅で待避し、二子玉川で大井町線準急から接続するパターンの列車と、長津田、鷺沼、梶が谷、桜新町の4駅で待避する列車の2パターンになります。
桜新町のほか、梶が谷や江田といった緩急接続のない駅での待避が増えるのも、新ダイヤの特徴と言えそうです。