東武鉄道のSL運転区間はどこまで広がるか。東武日光に10月乗り入れ、会津方面にも

野岩鉄道、会津鉄道にも

東武鉄道のSLが東武日光駅に乗り入れることを発表しました。列車名はSL大樹「ふたら」になります。東武は2021年までにSLを3機体制にする予定で、運転区間がさらに広がりそうです。

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SL大樹「ふたら」

東武鉄道では、日光・鬼怒川エリアの観光による地域活性化などを目的に、2017年8月10日から鬼怒川線下今市~鬼怒川温泉間で「SL大樹」を運行しています。

日光エリアの地域住民からも東武日光駅へのSL乗入れについて要望を受けていて、2020年10月から東武日光線下今市~東武日光間で月1回程度の運行をすることを発表しました。

東武日光駅に乗り入れる列車名はSL大樹「ふたら」。男体山のかつての呼び名「二荒山(ふたらさん)」にちなんだものです。

ヘッドマークは男体山のシンボルとなっている「大剣」を大きくデザインし、左右には風を切るような躍動感をイメージした雲を配置。書道家であり日光観光大使も務める涼風花
氏が揮毫しました。

SLふたら
画像:東武鉄道

10月3日運転開始

SL大樹「ふたら」はSLに車掌車、客車(3両)、DLと連ねた編成で、東武日光線下今市~東武日光間の7.1kmを運転します。所要時間は約17~23分です。

2020年10月3日に東武トップツアーズの団体列車として初運転。その後、2020年度については月1回程度運転する予定です。初運転のツアー詳細は、決まり次第発表します。

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2021年夏から毎日運転

東武鉄道の蒸気機関車の復活運転は、JR北海道のC11形207号機を借り受けたのが最初です。2017年8月に東武鬼怒川線下今市~鬼怒川温泉間で「SL大樹」として運行を開始しました。

さらに、真岡鐡道から「SLもおか」として運用されていたC11形325号機を、2020年7月30日に譲受。325号機は2020年12月から運用開始予定で、これにより東武鉄道のSLは2機体制になります。

2021年1月~夏頃まで、207号機が中間検査に入るため、2機体制がフル稼働するのは2021年夏からです。そのタイミングで、「SL大樹」は下今市~鬼怒川温泉駅間で毎日運転となります。

SL大樹
画像:東武鉄道

野岩鉄道、会津鉄道にも?

さらに、東武鉄道では、北海道江別市に静態保存されていたC11形と同型のC111を日本鉄道保存協会から2018年に譲り受けていて、現在整備中です。整備には時間がかかっているようですが、2021年冬に運用を開始する予定としています。

C111が運行開始すれば、東武鉄道の蒸気機関車は3機体制になります。3機体制実現時の運行体系は未発表ですが、8月5日の「ふたら」お披露目会で、東武鉄道の吉野利哉常務が「ゆくゆくは鉄道でつながっている福島の会津地方へもSL運転を実現していければ」と路線拡大の意欲を見せています。

実現すれば、野岩鉄道、会津鉄道にも東武の蒸気機関車が乗り入れることになります。

登録商標

ちなみに「ふたら」の列車名は、2019年9月に東武鉄道が商標登録を出願しています。「てんかい」「ききょう」との同時出現でした。東武が計画する新型特急の愛称ではないか、と当サイトで推察(記事はこちら)しましたが、実際は、「東武日光SL」の列車名だったことになります。

東武鉄道では、その後、新たな列車名らしき商標登録の出願はありません。東武鉄道の場合、列車名の商標登録はおおむね1年前に行われるので、3機体制が整う2021年冬にSLの運転区間拡大が行われるのであれば、今秋以降、新たな列車名の商標登録が出願されそうです。

なお、東武の新型特急の列車名とおぼしき商標は、いまのところ出願されていません。

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