五能線、津軽線、奥羽線の秋田地区のキハ40形が、もうすぐ見納めになりそうです。新型車両GV-E400系の投入が開始されました。
GV-E400系を23両投入
JR東日本では、新型の電気式気動車GV-E400系を秋田地区に23両投入します。すでに7月17日から18日にかけて3両が甲種輸送され、秋田地区に姿を見せています。
GV-E400系は「電気式気動車」で、ディーゼルエンジンで発動機を駆動して発生させた電力を用い、モーターを動かすことで走行します。新潟地区の羽越線(新津~酒田間)などで2019年度から運行されていて、秋田地区には2020年度に導入することが発表されていました。
具体的には津軽線(青森~三厩)、五能線(東能代~川部)、奥羽線(秋田~東能代、弘前~青森)に投入され、同区間のキハ40系列(キハ40、47、48)を置き換えます。
「国鉄カラー」も見納めへ
毎日新聞2020年8月2日付によりますと、GV-E400系は12月頃から営業運転開始の予定。「2020年度内にはキハ40・48形気動車と完全に入れ替える方針」とのことで、23両を一気に投入し、2021年春までに置き換えを完了するようです。
性能の全く違う新旧の車両を併用するのも大変だからか、入れ替えが始まるとあっという間に旧型車両は引退に追い込まれてしまうのでしょう。
となると、五能線や津軽線のキハ40形の「余命」は1年もありません。JR東日本でリゾート列車を除くキハ40形が定期列車として運転されているのは秋田地区だけなので、まもなくJR東日本全体から、キハ40形が定期列車から引退しそうです。
写真は「朱5号」と呼ばれるオレンジ系の色に塗り替えられた五能線の車両です。国鉄時代の気動車の多くがこの車体色で運転していたので、「国鉄カラー」と呼ばれることもあります。五能線では、2003年から2016年にかけて、6両が国鉄カラーに塗り替えられています。
国鉄カラーの運用は、こちらのページで確認できますので、乗り納めの方はお早めに。
ちなみに、『鉄道ピクトリアル』では、2020年8月号でキハ40を特集しました。ということで、この懐かしき国鉄形の勇姿も、もうすぐ見納めになりそうです。