小田急電鉄が5000形増備、ロマンスカーミュージアムは開業へ最終段階。2020年度設備投資計画

1000形リニューアルも

小田急電鉄が、2020年度の鉄道事業設備投資計画を発表しました。新型通勤車両5000形を増備するほか、ロマンスカーミュージアムの建設工事などに取り組みます。

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5000形4編成を増備

小田急の2020年度の鉄道事業設備投資計画の目玉は、新型通勤車両5000形の増備。2019年度に1編成がデビューしていますが、さらに4編成を追加します。

5000形は、代々木上原~登戸間の複々線完成後の新たな通勤車両として、拡幅車体を採用して空間の広さを追求したデザインが特徴です。車内防犯カメラや、各車両に1箇所の車椅子スペースを設置するなど、優しさのある車内環境を備えています。

小田急5000形
画像:小田急プレスリリース

小田急5000形
画像:小田急プレスリリース

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EXE、1000形をリニューアル

特急ロマンスカー・EXE(30000形)1編成のリニューアルもおこないます。木目調の内装とし、直接・間接照明によるくつろぎの空間を演出。大きな荷物を収納できるラゲッジスペースや多機能トイレも備えます。制御装置の更新等による省エネルギー化や床下機器の低騒音化など、環境面にも配慮。すでに「EXEα」として5月に運行を開始しています。

小田急EXE
画像:小田急プレスリリース

通勤車両では、1000形1編成をリニューアル。車椅子スペース、車内LCD表示器、自動放送装置などを設置します。制御装置の更新等による省エネルギー化や、床下機器の低騒音化も実施します。

小田急1000形
画像:小田急プレスリリース
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参宮橋駅、片瀬江ノ島駅をリニューアル

駅舎の改良は、参宮橋駅と片瀬江ノ島駅のリニューアルが大きなプロジェクトです。

参宮橋駅のリニューアルは、2020年9月の完了が目標です。『木と緑に溶け込む「杜」の玄関口』をコンセプトに、すでに2020年1月に全面リニューアルした駅舎とトイレを供用開始しています。今後は、明治神宮へのアクセスがしやすい新改札口の設置や、ホームをあたたかみのある木の質感が感じられるデザインへ改良します。

片瀬江ノ島駅のリニューアルは、2020年2月より、竜宮造りによる本格的な新駅舎を一部供用開始しています。駅事務室や窓口、通路、夜間ライトアップ照明の工事は、7月30日に完了しました。引き続き、外構工事や構内店舗工事を行います。

小田急片瀬江ノ島駅
画像:小田急プレスリリース

ロマンスカーミュージアムは開業準備

「ロマンスカーミュージアム」の建設も楽しみなトピックスです。小田急線海老名駅の隣接地に、「“子ども”も“大人”も楽しめる鉄道ミュージアム」をコンセプトとした、小田急の歴史を後世に伝える博物館の建設工事を進めています。

開業予定は2021年春で、あと1年を切りました。現在は、建築工事や館内コンテンツの製作などを進めています。

ロマンスカーミュージアム
画像:小田急プレスリリース

ホームドア設置も推進

安全対策としては、下北沢駅(1・2番ホーム)と登戸駅(1・2番ホーム)にホームドアを設置し、2020年度中に使用開始します。今後は、1日の利用者数10万人以上の駅へ優先して設置します。

小田急ホームドア設置計画
画像:小田急プレスリリース

そのほか、愛甲石田~伊勢原間、東海大学前~秦野間で、法面の強度向上を図ります。踏切の安全性向上対策としては、3次元での物体検知が可能なレーザレーダ方式を採用した踏切障害物検知装置の設置を進めます。

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